Q:CICV とCICOはどう違うのか?

A:CICO(シーアイシーオー)は、気道管理における緊急事態の一つで、Cannot Intubate, Cannot Oxygenate の頭文字を取ったものです。日本語では「挿管困難・酸素化困難」と訳されます。 これは、あらゆる試みにもかかわらず、患者さんの気管挿管が不可能であり、フェイスマスクやラリンゲアルマスクなどの器具を…
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クリティカルケアにおける高弯曲ビデオ喉頭鏡による気管挿管におけるフレキシブルチップブジーとスタイレットの比較:無作…

・ICU の患者に対する高弯曲ブレード式ビデオ喉頭鏡による気管挿管に最適な挿管器具は未だ不明である。スタイレットとフレキシブルチップブジーの両方が使用されているが、どちらがより効果的であるかについてのエビデンスは限られている。 ・高弯曲ブレードビデオ喉頭鏡(C-MACR D-blade)を用いて、フレキシブルチップブジーとスタイレ…
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Q:全身麻酔下の手術中はどうして高濃度の酸素を吸入させるのか?

A:全身麻酔下の手術中に高濃度の酸素(通常 50% 以上の酸素濃度)を吸入させる主な理由は、患者の安全を確保し、酸素供給を最適化するためです。以下にその具体的な理由を説明します。 1. 組織への酸素供給の確保 全身麻酔中は、患者の自発呼吸が抑制されることが多く、人工呼吸器に依存します。この状況では、体内への酸素供給が麻酔科医の管…
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食道挿管を除外する場合、炭酸ガス検知は常に臨床所見に勝る

食道挿管の確認:二酸化炭素検出 vs 臨床的評価 気道確保は、救急医療において最も重要な処置の一つです。しかし、気管挿管が正しく行われたかどうかを判断することは、時に困難を伴います。誤った食道挿管は、重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、正確な判断が求められます。 従来、聴診などの臨床的評価が気管挿管の位置を確認するために用…
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Q:正常なカプノグラム波形とは?

A:正常なカプノグラム波形は、呼吸サイクルにおける二酸化炭素(CO2)濃度の変化をグラフで示したものです。その形状は、ほぼ長方形で、以下の 4 つの主要なフェーズで構成されます。 フェーズ I(吸気ベースライン): ・吸気相を示し、通常、CO2 を含まない吸気ガスを表すため、波形はベースライン(ほぼゼロ)に留まります。 フ…
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軽度または中等度の上気道感染症を有する小児における気道器具の選択:無作為化比較試験

・上気道感染症(URTI)を有する小児への麻酔実施は、周術期呼吸器有害事象(PRAE)のリスクを増加させる。いくつかの観察研究では、声門上器具(SGA)が小児の気道管理の代替となりうる可能性が示唆されている。本無作為化比較試験では、軽度または中等度の URTI を有する小児において、気管チューブ(ETT)の代わりに SGA を使用するこ…
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Q:PUMA(Project for Universal Management of Airways)とは何か?

A:Project for Universal Management of Airways(PUMA) は、安全かつ一貫した気道管理を世界中のあらゆる臨床現場で実現することを目的とした国際的なプロジェクトです。 PUMAの目的 PUMAは、「どこで誰が気道管理をする場合でも、共通の原則とガイドラインが必要である」という考えに基づ…
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非心臓手術における全身麻酔導入のためのレミマゾラムの単回ボーラス投与と持続注入の比較:単施設前向き無作為化比較試験

・レミマゾラムは短時間作用型のベンゾジアゼピン系麻酔薬であり、麻酔導入時の持続注入が推奨されている。しかし、単回ボーラス投与による安全性と有効性については現在も検討中である。本研究では、持続注入と単回ボーラス投与を比較し、単回ボーラス投与の安全性を検討した。 ・手術前日のレミマゾラムの投与方法によって、(1) 持続注入群(12mg…
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■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2025/04/24

【問題1】(心臓・血管) 虚血性心疾患について正しいのはどれか? ア:ACCでは亜急性心筋梗塞は発症より7日以上30日以内としている。 イ:普通の速さで2階以上階段を上っても狭心症発作が出なければCCS分類は II 度である。 ウ:12誘導心電図の I 、aVLの変化は回旋枝病変の存在を示す。 エ:冠血流量は、酸素含量と…
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Q:日本で無痛分娩が普及しないのはなぜか?

A:海外では無痛分娩が広く普及している国が多く、例えばアメリカやフランスでは分娩全体の 70~80% が無痛分娩と言われています。お隣の韓国でさえ、無痛分娩の割合は 40% に達するとされています。一方、日本ではその割合は約 14% 程度にとどまっています。この差は、文化的価値観や医療体制、費用の違いによるものです。 海外では無痛…
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麻酔回復室における早期経口摂取の嘔気嘔吐に対する効果:無作為化比較試験のメタ分析

・この系統的レビューとメタ分析は、全身麻酔を受けた小児患者において、麻酔回復室(PACU)で手術後の早期経口水分摂取が、遅延経口摂取と比較して嘔気嘔吐を引き起こすかどうかを調査することを目的とした。 ・系統的レビューとメタ分析。Cochrane Handbook for Systematic Reviews of Interven…
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Q:喉頭鏡検査困難の予測因子としての RHTMD の有用性は?

A:喉頭鏡検査や気管挿管の困難性を予測する指標として、RHTMD は修正 Mallampati 分類(Modified Mallampati Test:MMT)や上唇咬合試験(Upper Lip Bite Test:ULBT)などと比較されてきました。以下、主要な研究を基に RHTMD の有用性を考察します。 1. 修正 Mall…
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2 種類の気管チューブ・イントロデューサ(FROVA と Flexible Tip Bougie)の無作為クロスオ…

・この非盲検無作為化クロスオーバー研究では、気管チューブ・イントロデューサ(ETI)2 種:FROVA と 「Flexible Tip Bougie」(FTB)を、声門開口率 30% の挿管困難を模した気道マネキンで比較する。 ・参加者は、最近の挿管経験が 20 例未満の救急医学と麻酔学の研修生であった。主要評価項目は挿管までの時…
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Q:RHTMD とは何か?

A:RHTMD(Ratio of Height to Thyromental Distance)とは、身長に対する甲状頤間距離(TMD)の比率のことです。これは、気管挿管の難易度を予測するための指標の一つとして用いられます。 甲状頤間距離は、最初 1983 年に Patii らによって提唱され、彼らは、この距離は正常な成人では 6…
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腹腔鏡下結腸手術後の肺合併症の予防:肺保護プロトコールと標準治療の比較:無作為化比較試験

・腹腔鏡下結腸手術の際、気腹された状態で患者を急峻なトレンデレンブルグ体位にすると肺気道内圧が上昇し、健康な肺を持つ患者であっても肺障害や術後肺合併症のリスクが高まる。本研究の目的は、統合麻酔プロトコールが肺合併症予防の点で従来の保護換気より優れているかどうかを明らかにすることであった。 ・本研究は無作為化比較並行群間比較法を用い…
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Q:甲状頤間距離(TMD)とは何か?

A:甲状(切痕)頤間距離(Thyromental distance:TMD)とは、頭部を伸展(後屈)した状態で甲状切痕(喉仏のすぐ上)から下顎の先端(頤、オトガイ)までの距離を測定したものです。口腔底の広さの代理変数であり、気管挿管に際しての喉頭鏡操作のし易さの目安となります。 甲状頤間距離は、最初 1983 年に Patii ら…
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