定時TKAに対する持続脊麻 vs 持続大腿神経ブロック
Continuous spinal anesthesia versus continuous femoral nerve block for elective total knee replacement
Minerva Anestesiologica 2011 April;77(4):394-400
・持続脊髄鎮痛(CSA)と持続大腿神経ブロック(CFNB)は、術後鎮痛の確立した処置である。本研究では、全膝関節形成術(TKA)を受ける患者でこれらの2つの鎮痛法に関して、有効性、副作用、合併症を比較した。
・CSAか脊椎麻酔+CFNBの下でTKAを受けた連続する患者から、データを分析した。術後の4日目までオピオイド消費量と疼痛強度(VAS;0=無痛、10=想像できる最大の痛み)に基づいて、鎮痛の質を評価した。加えて、関節の可動性を評価し、有害反応や副作用があれば記録した。
・患者62人は術後鎮痛は満足であり、最大のペインスコアは12~24時間に報告された。ペインスコアの中央値はCSA群の方が、CFNB群よりも有意に低かった(安静時痛:1.0 [0.9-1.9] vs. 2.0 [1.5- 3.6]、体動時痛:2.0 [1.7-3.1] vs. 5.0 [3.0- 5.5] 0~1日でP<0.001; 他の全日間でP<0.05)。ピリトラミドの消費量は、CFNB群で有意に多かった(P<0.01)。術後の関節可動性や患者満足度については群間に有意差はなかった。
・両方法は全膝関節形成術後の鎮痛に効果を示したが、持続脊髄鎮痛の方が、疼痛が少なく、オピオイド消費量が少なかった。しかし、持続脊髄鎮痛の使用は、その危険性に対する懸念と、持続クモ膜下腔注入用に承認された器具が存在しないことにより使用が制限される。
Minerva Anestesiologica 2011 April;77(4):394-400
・持続脊髄鎮痛(CSA)と持続大腿神経ブロック(CFNB)は、術後鎮痛の確立した処置である。本研究では、全膝関節形成術(TKA)を受ける患者でこれらの2つの鎮痛法に関して、有効性、副作用、合併症を比較した。
・CSAか脊椎麻酔+CFNBの下でTKAを受けた連続する患者から、データを分析した。術後の4日目までオピオイド消費量と疼痛強度(VAS;0=無痛、10=想像できる最大の痛み)に基づいて、鎮痛の質を評価した。加えて、関節の可動性を評価し、有害反応や副作用があれば記録した。
・患者62人は術後鎮痛は満足であり、最大のペインスコアは12~24時間に報告された。ペインスコアの中央値はCSA群の方が、CFNB群よりも有意に低かった(安静時痛:1.0 [0.9-1.9] vs. 2.0 [1.5- 3.6]、体動時痛:2.0 [1.7-3.1] vs. 5.0 [3.0- 5.5] 0~1日でP<0.001; 他の全日間でP<0.05)。ピリトラミドの消費量は、CFNB群で有意に多かった(P<0.01)。術後の関節可動性や患者満足度については群間に有意差はなかった。
・両方法は全膝関節形成術後の鎮痛に効果を示したが、持続脊髄鎮痛の方が、疼痛が少なく、オピオイド消費量が少なかった。しかし、持続脊髄鎮痛の使用は、その危険性に対する懸念と、持続クモ膜下腔注入用に承認された器具が存在しないことにより使用が制限される。
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