小児でのLMA位置のファイバーによる評価:2種の挿入法の無作為クロスオーバー比較

Fiber-optic assessment of LMA position in children: a randomized crossover comparison of two techniques
Pediatric Anesthesia Article first published online: 21 JUN 2011

・本クロスオーバー研究では、小児で2種類のLMA挿入方法、すなわち、「標準法」と「回転法」を使用して、LMA位置をファイバーで評価して比較した。

・ASA-�の定時白内障手術を受ける小児78人(2.5ヵ月~10歳)を、、本研究対象とした。LMAは標準法か回転法で無作為順に挿入し、抜去し、今度は別の方法で挿入した。LMAの位置は、各方法でファイバーを使って評価された。2つの挿入方法間でファイバー評価1度と2度の発生率の変化を一次転帰とした。二次転帰は初回試技での成功率、総成功率、挿入所要時間、挿入位置のVAS、合併症、気道閉塞を解除するのに使用された操作であった。

・ファイバー評価1度と2度の発生率は、標準法で61.5%で、回転法では92.3%に増加した(P<0.001、McNemar'sテスト)(RR 3.0、95%CI 2.2-4.2)。 ファイバー評価の中央値(四分範囲)は、標準法[2(2-3)]と比較して、回転法[2(1-2)]で、有意によかった(P<0.001、Wilcoxon符号付きテスト)。初回試技での成功率は、標準法(80.7%)と比較して、回転法(96.2%)で有意に高かった(P=0.04、McNemar'sテスト)。総成功率(すなわち、両方法による成功挿入率)は、標準法で89.7%に対し、回転法で100%であった(P=0.003、フィッシャーの直接確率検定)。挿入所要時間と合併症発生率は、回転法で有意に少なかった。

・小児への回転法によるLMA挿入は、標準法と比較して、LMAの良好な挿入状態(ファイバ評価で観察されるように)と関係している。 また、成功率が高く合併症発生率が低いことと関係している。

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