セプシス患者で蘇生輸液としてのアルブミンの役割:系統的レビューとメタ分析

The role of albumin as a resuscitation fluid for patients with sepsis: A systematic review and meta-analysis
Critical Care Medicine: February 2011 - Volume 39 - Issue 2 - pp 386-391

・アルブミン含有溶液による体液回復が、他の輸液と比較して、敗血症患者の死亡率減少と関係しているかどうか調査した。

・MEDLINE、EmbaseとCochrane Centra Registerの対照研究データベース、Controlled TrialsのmetaRegisterの対照研究、Medical Editors Trial Amnesty Registerをデータ源として、アルブミン含有溶液と他の輸液剤による体液回復を比較した前向きの無作為臨床試験で、敗血症患者を対象とした研究を選択した。対象となった研究の妥当性評価とデータ抽出は、2人の著者によって独立に実施された。第1の分析としては、アルブミン含有溶液の全原因による死亡に与える効果を固定効果メタアナリシスを使用して評価した。

・1977人の被検者を無作為化した17の研究が、メタアナリシスの対象となった。8つの研究では敗血症患者だけを対象とし、9つの研究では、敗血症患者は被検者のサブグループであった。異質性の証拠はなかった(I2 = 0%)。敗血症患者の体液回復のためにアルブミンの使用は、確率比率の合併推定値=0.82(95%の信頼限界0.67-1.0、p=.047)の死亡率減少と関係していた。

・本メタアナリシスにおいて、敗血症患者の体液回復にアルブミン含有溶液の使用は、他の輸液による体液回復と比較して低い死亡率と関係していた。進行中の無作為対照化試験の結果がわかるまで、臨床医は敗血症患者の体液回復にアルブミン含有溶液の使用を考慮するべきである。

[!]:メタ分析の標準的手法があまり良く理解できてなくて、無理やり日本語訳にしたのでよく分からない部分があるが勘弁してほしい。要するに多くの研究を総合すると、今のところ敗血症患者の体液回復にはアルブミンを使用したほうが死亡率は低下するようだ、ということ。

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