重症セプシス患者でプロカルシトニン減少の予後的価値:前向き観察研究
Predictive value of procalcitonin decrease in patients with severe sepsis: a prospective observational study
Critical Care 2010, 14:R205 Published:2010-11-15
本前向き研究では、ICUで治療を受けた重症敗血症と敗血症ショックの成人患者242人で、プロカルシトニン(PCT)の生存予測率を調査した。
・前値として全例で、155例の患者では72時間後に血液サンプルからPCTを分析した。
・第0日のPCT中央血清濃度は、5.0 ng/ml 四分位数間領域(IQR)1.0: 20.1ng/ml)、72時間後では1.3ng/ml(IQR=0.5:5.8ng/ml)であった。病院死亡率は、25.6%(62/242)であった。市中感染患者の中央PCT濃度は、院内感染より高かった(P=0.001)。血液培養は28.5%の患者(n=69)で陽性であり、血液培養陽性を伴う重症敗血症は、血液培養陰性群よりもPCTレベル高値と関係していた(P=0.001)。敗血症ショックのある患者の方がない患者よりもPCT濃度が高かった(P=0.02)。PCT濃度は病院生存者と死亡者間で差がなかった(それぞれ、P=0.64とP=0.99)が、死亡率はPCT濃度が50%以上減少した群(72時間までに)で、50%以下しか減少しなかった群よりも低かった(12.2% vs29.8%、P=0.007)。
・PCT濃度は重症敗血症のより重症型でより高かったが、絶対値よりも実質的な濃度低下の方が生存にとってはより重要な意味を持った。
[!]:Procalcitonin(PCT)は細菌感染で上昇し、ウィルス感染には反応しない、CRP よりも鋭敏に上下する血中マーカーとして注目されている。敗血症は早期の治療が大事だから、72時間までにPCTを激減できれば生存率が高いと・・・。
Critical Care 2010, 14:R205 Published:2010-11-15
本前向き研究では、ICUで治療を受けた重症敗血症と敗血症ショックの成人患者242人で、プロカルシトニン(PCT)の生存予測率を調査した。
・前値として全例で、155例の患者では72時間後に血液サンプルからPCTを分析した。
・第0日のPCT中央血清濃度は、5.0 ng/ml 四分位数間領域(IQR)1.0: 20.1ng/ml)、72時間後では1.3ng/ml(IQR=0.5:5.8ng/ml)であった。病院死亡率は、25.6%(62/242)であった。市中感染患者の中央PCT濃度は、院内感染より高かった(P=0.001)。血液培養は28.5%の患者(n=69)で陽性であり、血液培養陽性を伴う重症敗血症は、血液培養陰性群よりもPCTレベル高値と関係していた(P=0.001)。敗血症ショックのある患者の方がない患者よりもPCT濃度が高かった(P=0.02)。PCT濃度は病院生存者と死亡者間で差がなかった(それぞれ、P=0.64とP=0.99)が、死亡率はPCT濃度が50%以上減少した群(72時間までに)で、50%以下しか減少しなかった群よりも低かった(12.2% vs29.8%、P=0.007)。
・PCT濃度は重症敗血症のより重症型でより高かったが、絶対値よりも実質的な濃度低下の方が生存にとってはより重要な意味を持った。
[!]:Procalcitonin(PCT)は細菌感染で上昇し、ウィルス感染には反応しない、CRP よりも鋭敏に上下する血中マーカーとして注目されている。敗血症は早期の治療が大事だから、72時間までにPCTを激減できれば生存率が高いと・・・。
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