デスフルランによる吸入導入中の気管挿管に対する血行動態反応を抑制すためのレミフェンタニルの目標濃度
The target concentration of remifentanil to suppress the hemodynamic response to endotracheal intubation during inhalational induction with desflurane
Korean J Anesthesiol. 2011 Jan;60(1):12-18.
・デスフルランによる麻酔導入は、デスフルラン投与中に頻繁な交感神経活動亢進のため、厄介である。我々は、レミフェンタニルのTCIと低濃度デスフルランの組み合わせにより、デスフルラン関連の合併症がなくなり、デスフルラン導入中に、安定した循環動態が得られると考えた。デスフルラン1MAC投与下の麻酔導入中に、もっとも強い刺激である気管挿管に対する血行動態反応をブロックするのに必要なレミフェンタニルの効果部位濃度を求めるために上げ下げ法による研究を計画した。
・レミフェンタニル TCIは、デスフルラン投与前に開始された。予めセットされた目標値に達した時に、自発呼吸によるデスフルラン1MAC吸入を意識がなくなるまで行なった。喉頭鏡による気管挿管は、ロクロニウム投与後に行なった。レミフェンタニルの開始濃度と増減幅は、それぞれ、5と1ng/mlであった。上げ下げ基準は、挿管後の平均動脈圧または心拍数の20%の増加とした。レミフェンタニルの中央効果濃度(EC50)は、6つの独立した組から計算された。研究中、レミフェンタニルとデスフルランに関連した合併症は評価された。
・レミフェンタニルの効果部位濃度=2-5ng/mlを使って20人の患者を研究した。レミフェンタニルのEC50は、3.7ng/mlであった。意識消失はデスフルラン吸入の125±22秒後に達成され、これは同時投与されたレミフェンタニルの濃度にかかわらなかった。レミフェンタニル関連の合併症はまったく観察されなかった。2ng/mlのレミフェンタニルを投与された1人の患者で一過性の咳が認められた。
・レミフェンタニルTCIを使用することによってデスフルランによる単純な導入が可能なことを証明した。気管挿管への循環動態反応を予防するレミフェンタニルのEC50は、1MAC デスフルランによる吸入導入中では3.7ng/mlであった。
[!]:デスフルランでなくてもセボフルランでも同じような濃度が必要なんだろうな。
Korean J Anesthesiol. 2011 Jan;60(1):12-18.
・デスフルランによる麻酔導入は、デスフルラン投与中に頻繁な交感神経活動亢進のため、厄介である。我々は、レミフェンタニルのTCIと低濃度デスフルランの組み合わせにより、デスフルラン関連の合併症がなくなり、デスフルラン導入中に、安定した循環動態が得られると考えた。デスフルラン1MAC投与下の麻酔導入中に、もっとも強い刺激である気管挿管に対する血行動態反応をブロックするのに必要なレミフェンタニルの効果部位濃度を求めるために上げ下げ法による研究を計画した。
・レミフェンタニル TCIは、デスフルラン投与前に開始された。予めセットされた目標値に達した時に、自発呼吸によるデスフルラン1MAC吸入を意識がなくなるまで行なった。喉頭鏡による気管挿管は、ロクロニウム投与後に行なった。レミフェンタニルの開始濃度と増減幅は、それぞれ、5と1ng/mlであった。上げ下げ基準は、挿管後の平均動脈圧または心拍数の20%の増加とした。レミフェンタニルの中央効果濃度(EC50)は、6つの独立した組から計算された。研究中、レミフェンタニルとデスフルランに関連した合併症は評価された。
・レミフェンタニルの効果部位濃度=2-5ng/mlを使って20人の患者を研究した。レミフェンタニルのEC50は、3.7ng/mlであった。意識消失はデスフルラン吸入の125±22秒後に達成され、これは同時投与されたレミフェンタニルの濃度にかかわらなかった。レミフェンタニル関連の合併症はまったく観察されなかった。2ng/mlのレミフェンタニルを投与された1人の患者で一過性の咳が認められた。
・レミフェンタニルTCIを使用することによってデスフルランによる単純な導入が可能なことを証明した。気管挿管への循環動態反応を予防するレミフェンタニルのEC50は、1MAC デスフルランによる吸入導入中では3.7ng/mlであった。
[!]:デスフルランでなくてもセボフルランでも同じような濃度が必要なんだろうな。
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