入院患者の術後尿閉の危険因子

Risk factors of post-operative urinary retention in hospitalised patients
Acta Anaesthesiologica Scandinavica Article first published online: 21 MAR 2011

・術後尿閉(POUR)は、超音波を用いて膀胱容積を計測することにより、最も正確に決定できる。本研究では、入院患者における回復室でのPOURの危険因子を調査した。

・回復室に到着した時点での超音波で測定した膀胱容積≧400mlを、POURをの定義として使用した。導尿カテーテルなしで、整形外科、腹部、婦人科、形成外科手術を受ける、連続した773人の入院患者でPOURに関連する患者とシステム要因を特定するのに、多変量回帰分析を使用した。

・POURの発生率は13%であるとことが分かった。術前に排尿しなかった場合、区域麻酔の使用、麻酔時間>2時間、緊急手術は、すべてPOURに対する独立危険因子であった。

・回復室到着時点でのPOUR検出率は、やや高かったが、簡単に同定可能な危険因子が存在した。可能な場合はいつでも、術前に排尿しておくことを推薦する。特に脊椎麻酔後、緊急手術、麻酔時間が2時間を超える場合は、回復室到着時点で、ルーチンの膀胱スキャンが考慮されるべきである。

[!]:病棟看護師が言っていたが、脊椎麻酔だけでなく、硬膜外麻酔(とくに術後硬麻)も術後尿閉をきたすらしい。

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