枕の高さを変えて直接喉頭鏡の視野を比較

A comparison of direct laryngoscopic views depending on pillow height

Journal of Anesthesia Published online: 8 June 2010

スニッフィング1.png・喉頭鏡で最も良好な視野を得るために最適な枕の高さは?

・患者50人を対象に、麻酔前の気道評価を記録した。麻酔導入後、マッキントッシュ・ブレード3を使って、枕なし、3、6、9cmの枕を無作為の順番で直接喉頭展開を行い、喉頭の視野はビデオ・システムでモニターされた。各状態で最高の喉頭視野が得られるようにし、1人の麻酔医によって等級分けされた。麻酔前気道評価と最高の喉頭鏡視野を提供する枕の高さの相関関係を分析した。

・9cm枕による喉頭鏡視野は、他の枕や枕なしの場合もよりも優れていた(P <0.001)。喉頭鏡検査困難(Cormack & Lehane 3度)の発生率は、枕なしで16%であった。これらの場合、喉頭鏡視野は、9cm枕で改善された。短頚(<15cm)の5人の患者では、9cm枕よりも3または6cm枕で良い喉頭鏡視野が観察された。首の長さと、最高の喉頭鏡視野を提供する枕の高さとの間に、有意な相関関係(ρ= 0.326、P = 0.027)があった。

・スニッフィング位での直接喉頭鏡には、9cm枕の使用を推薦する。対照的に、短頚患者で枕は9cm以下が有利のようである。

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  • Q:スニッフィング・ポジション(sniffing position)とは?

    Excerpt: A: 'sniffing position' をそのまま訳すと「(匂いを)かぐ姿勢」とでもなるのだろう。しかし、そう言われてもピンとくる人は少ないんじゃないかな。匂いを嗅ぐときに鼻を突きだして「くんく.. Weblog: 麻酔科勤務医のお勉強日記 racked: 2015-12-08 10:01