大きな腹部手術での硬膜外レボブピバカインとブピバカインの比較試験

The comparative study of epidural levobupivacaine and bupivacaine in major abdominal surgeries
Journal of Research in Medical Sciences, Vol 16, No 9 (2011)

・硬膜外カテーテルからのオピオイドと局所麻酔薬注入は、大きな腹部手術後の術後鎮痛法として広く使われている。昨今は幾種類かの十分な鎮痛を提供できる薬剤がある。副作用が少なく鎮痛のの質の良い薬剤が優れている。本研究では、術後に硬膜外レボブピバカイン+フェンタニルとブピバカイン+フェンタニル溶液で鎮痛効果、循環動態、不整脈惹起性を比較した。

・本臨床試験で、患者50人は大きな腹部手術を受ける予定であった。手術前後にパラメータを記録した。?群(n=25)では、ブピバカイン+フェンタニル溶液を、?群(n=25)では、レボブピバカイン+フェンタニル溶液を、硬膜外患者管理鎮痛法(PCA)から注入した。術前術後のホルター記録報告にしたがって、不整脈惹起性は、4つのカテゴリで調べられた:心室性不整脈(VA)、上室性不整脈(SVA)、房室伝導異常、2秒超の休止。

・全時点において群間の平均VASに差はなかった。手術終了時点では、平均VAS=6であった(0分、p=0.622)。30分では、スコアは、?群で5、?群で4であった(p=0.301)。SVAの頻度は、ブピバカイン群の方が高かった。

・本研究の結果から、フェンタニルに併用する同じ濃度の硬膜外レボブピバカインとブピバカインは、安定した術後鎮痛を提供し、両薬剤とも大きな腹部手術を受ける患者に安全に使用できることが示唆された。

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