TKA後の術後鎮痛に局所浸潤法 vs クモ膜下モルヒネの比較:無作為対照試験
Local Infiltration Analgesia Versus Intrathecal Morphine for Postoperative Pain Management After Total Knee Arthroplasty: A Randomized Controlled Trial
Anesthesia & Analgesia vol. 113 no. 4 926-933
・局所浸潤鎮痛(LIA)~局所麻酔薬、非ステロイド性抗炎症剤、エピネフリンの組合せを使って、術中に関節周囲に注入する方法~は、全膝関節形成術(TKA)後の術後鎮痛処置として人気が出てきた。本研究では、TKA後にクモ膜下モルヒネをLIAと比較した。
・本二重盲検試験では、脊椎麻酔下にTKAを受ける予定の患者50人を、2群に無作為化した: M群、0.1mg モルヒネを脊椎麻酔薬と共にクモ膜下に注入、L群では、ロピバカイン、ケトロラク、エピネフリンを用いたLIA法により術中に膝に浸潤し、術後に2回、同じ混合物を関節内カテーテルからボーラス投与した。術後疼痛、レスキュー鎮痛薬必要量、離床、帰宅準備状態が記録された。3ヵ月間の経過追跡中、患者自身が評価した健康の質は、Oxford Knee Scoreと EQ-5D を使って記録された。主要転帰は、術後最初の48時間の静注モルヒネの使用量であった。
・平均モルヒネ消費量は、術後最初の48時間では、M群よりもL群の方が有意に少なかった: 26±15 vs 54±29mg、すなわち、24時間毎の平均差としては 14.2(95%信頼区間[CI]7.6~20.9)mg)。安静時と動作時のペインスコアは、最初の48時間では、M群よりもL群の方が低かった(P<0.001)。術後24時間と48時間の時点で、歩行時のペンスコアは、M群よりもL群で低かった(P<0.001)。L群では、24時間の時点で、より多くの患者が階段を登ることができた: 50%(11/22) vs 4%(1/23)、すなわち、その差は46%(95%CI 23.5~68.5)であり、48時間の時点で: 70%(16/23) vs 22%(5/23)、すなわち、その差は48%(95%CI 23~73)。退院基準を満たすまでの時間の中央値(範囲)は、M群よりもL群の方が短かった:51(24-166)時間 vs 72(51-170)時間。その差は、23(95%CI 18~42)時間であった(P=0.001)。在院期間は、M群よりもL群の方が短かった: 平均(範囲)3(2-17) vs 4(2-14)日(P=0.029)。 患者満足度はM群よりもL群の方が高かった(P=0.001)が、膝機能、副作用、患者関連転帰、Oxford Knee Scoreや EQ-5Dには差がなかった。
・TKA後のLIAによる鎮痛は、クモ膜下モルヒネ投与よりも、術後鎮痛が良好、早期離床が可能で、その結果として在院期間が短かった。
[!]:脊椎麻酔との比較だからな。硬膜外鎮痛と比べたらどうなんだろうか、以前に読んだ気がするが・・・。
Anesthesia & Analgesia vol. 113 no. 4 926-933
・局所浸潤鎮痛(LIA)~局所麻酔薬、非ステロイド性抗炎症剤、エピネフリンの組合せを使って、術中に関節周囲に注入する方法~は、全膝関節形成術(TKA)後の術後鎮痛処置として人気が出てきた。本研究では、TKA後にクモ膜下モルヒネをLIAと比較した。
・本二重盲検試験では、脊椎麻酔下にTKAを受ける予定の患者50人を、2群に無作為化した: M群、0.1mg モルヒネを脊椎麻酔薬と共にクモ膜下に注入、L群では、ロピバカイン、ケトロラク、エピネフリンを用いたLIA法により術中に膝に浸潤し、術後に2回、同じ混合物を関節内カテーテルからボーラス投与した。術後疼痛、レスキュー鎮痛薬必要量、離床、帰宅準備状態が記録された。3ヵ月間の経過追跡中、患者自身が評価した健康の質は、Oxford Knee Scoreと EQ-5D を使って記録された。主要転帰は、術後最初の48時間の静注モルヒネの使用量であった。
・平均モルヒネ消費量は、術後最初の48時間では、M群よりもL群の方が有意に少なかった: 26±15 vs 54±29mg、すなわち、24時間毎の平均差としては 14.2(95%信頼区間[CI]7.6~20.9)mg)。安静時と動作時のペインスコアは、最初の48時間では、M群よりもL群の方が低かった(P<0.001)。術後24時間と48時間の時点で、歩行時のペンスコアは、M群よりもL群で低かった(P<0.001)。L群では、24時間の時点で、より多くの患者が階段を登ることができた: 50%(11/22) vs 4%(1/23)、すなわち、その差は46%(95%CI 23.5~68.5)であり、48時間の時点で: 70%(16/23) vs 22%(5/23)、すなわち、その差は48%(95%CI 23~73)。退院基準を満たすまでの時間の中央値(範囲)は、M群よりもL群の方が短かった:51(24-166)時間 vs 72(51-170)時間。その差は、23(95%CI 18~42)時間であった(P=0.001)。在院期間は、M群よりもL群の方が短かった: 平均(範囲)3(2-17) vs 4(2-14)日(P=0.029)。 患者満足度はM群よりもL群の方が高かった(P=0.001)が、膝機能、副作用、患者関連転帰、Oxford Knee Scoreや EQ-5Dには差がなかった。
・TKA後のLIAによる鎮痛は、クモ膜下モルヒネ投与よりも、術後鎮痛が良好、早期離床が可能で、その結果として在院期間が短かった。
[!]:脊椎麻酔との比較だからな。硬膜外鎮痛と比べたらどうなんだろうか、以前に読んだ気がするが・・・。

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