待機的手術を受ける成人で、喉頭視野と挿管難易度をスニッフィング体位と単純伸展位で比較

Comparative Evaluation of the Sniffing Position with Simple Head Extension for Laryngoscopic View and Intubation Difficulty in Adults Undergoing Elective Surgery
Anesthesiology Research and PracticeVolume 2011 (2011), Article ID 297913, 6 pages

・本前向き無作為試験では、546人の麻酔下の成人患者で、患者体位がマスク換気、喉頭鏡視野、挿管困難度、喉頭展開、気管挿管中の麻酔科医が取った姿勢に及ぼす効果を調査した。

・患者は、無作為にスニッフィング体位群か、単純伸展群に割当てられた。

・2群間でコーマック分類の分布は同様であった(P=0.144)。IDSスコア[中央値(IQR)]は、スニッフィング体位群で 0(0?2)、単純伸展群で 1(0-2)であった;P=0.002。持ち上げる力の強さ、外部からの喉頭操作、使用された代替テクニック、試技数、麻酔科医の取った姿勢に関しては、群間に有意差があった。

・我々は、IDSによって評価される挿管の容易さの点に関しては、スニッフィング体位は、頭部単純伸展法よりも優れていると結論する。スニッフィング体位を取った患者の挿管を行なう場合、直立した姿勢を取った麻酔科医が多かった。

[!]:スニッフィング体位が、単なる頚部後屈よりも優れているかどうかは、しばしば議論の的となるが、個人的にもやはりスニッフィングの方が挿管しやすい。コーマック分類の分布が同じということは、声門視野が改善するわけではないということか。気管チューブの先端が喉頭前壁にぶつかりにくいことは確かだと思う。

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