栄養治療から最大の恩恵を受ける重症患者を特定する:新リスク評価ツールの開発と初期確認

Identifying critically ill patients who benefit the most from nutrition therapy: the development and initial validation of a novel risk assessment tool
Critical Care 2011, 15:R268 Published:2011-11-15

・集中治療室(ICU)で栄養リスクを定量化するための評価法を開発することを目的とした。

・24時間を超える在室が予期される患者の前向き観察研究である。スコアに含めるべきと考えられる以下のような重要な変数についてデータを収集した;年齢、前のAPACHEⅡスコア、前のSOFスコア、合併症数、入院からICU入室になるまでの日数、BMI<20、前週の推定経口摂取割合、過去6か月間の体重減少、血清IL-6、プロカルシトニン(PCT)、CRP値。各変数のおよその五分位数は、28日死亡率との関係に基づき、基本点数を割り当てられた。

・合計598人の患者が、本研究の対象となった。多変量モデルの統計的有意性に基づいて、最終スコアはBMI、CRP、PCT、推定経口摂取摂取率、体重減少以外の全ての候補変数を使用した。スコアが増加するにつれて、死亡率も人工呼吸継続時間も増加した。ロジスティック回帰では栄養学的適切性がスコアと28日死亡率との関係を修飾することが証明された(p=0.01)。

・このスコアリング・アルゴリズムは、積極的な栄養治療から最も利益が得られそうな重症患者を特定するのに有効かもしれない。

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