帝王切開後の鎮痛にジクロファナク+トラマドール vs ジクロフェナク+アセトアミノフェン
Diclofenac–tramadol vs. diclofenac–acetaminophen combinations for pain relief after caesarean section
Acta Anaesthesiologica Scandinavica Article first published online: 5 MAR 2012
・本研究では、帝王切開術を受ける女性で、マルチモーダルな術後鎮痛を最適化するために、ジクロフェナク+アセトアミノフェンの併用した場合とジクロフェナク+トラマドールの併用した場合の鎮痛効果を比較した。
・本無作為化二重盲式平行群対照試験で、ブピバカインによる脊椎麻酔下に帝王切開術を受ける 204 人の女性は、ジクロフェナク 100mg 坐薬(8 時間毎 24 時間後まで)と、静脈内アセトアミノフェン(1 g 6 時間毎)か、トラマドール(75mg 6 時間毎)を投与された。主要転帰項目は全観察期間中の累積疼痛強度で、時間加重疼痛強度の合計を曲線下面積として計算した。副次転帰はレスキュー鎮痛薬の使用で、患者の数値評価スケール(NRS)スコア≧4 の場合に投与された。
・全観察期間中に AUC として測定された全体的なペインスコアは、ジクロフェナク+トラマドール群の方が有意に低かった。しかし、ジクロフェナク+トラマドール併用は 24 時間後の時点での、体動時のみに Bonferroni 補正した統計的に有意に低い NRS を呈した。レスキュー鎮痛剤の消費量は、群間で同様であった(13% vs. 12%, P=0.872)。全体として、様々な時間間隔にわたって両群ともにペインスコアは低く(安静時と運動時ともに NRS スコア 0-2)、両群で満足のいく疼痛管理ができたことを示唆した。悪心を除いては(アセトアミノフェン群よりもトラマドール群の方が有意に多かった、15% vs. 2%, P=0.001)、副作用はほとんどなく、同様であった。
・ジクロフェナク+トラマドールとジクロフェナク+アセトアミノフェン併用は、帝王切開を受ける女性で満足のいく術後疼痛管理を達成することができた。ジクロフェナク+トラマドール併用は全体的に有効性が高かったが、術後悪心の発生頻度が高かった。
Acta Anaesthesiologica Scandinavica Article first published online: 5 MAR 2012
・本研究では、帝王切開術を受ける女性で、マルチモーダルな術後鎮痛を最適化するために、ジクロフェナク+アセトアミノフェンの併用した場合とジクロフェナク+トラマドールの併用した場合の鎮痛効果を比較した。
・本無作為化二重盲式平行群対照試験で、ブピバカインによる脊椎麻酔下に帝王切開術を受ける 204 人の女性は、ジクロフェナク 100mg 坐薬(8 時間毎 24 時間後まで)と、静脈内アセトアミノフェン(1 g 6 時間毎)か、トラマドール(75mg 6 時間毎)を投与された。主要転帰項目は全観察期間中の累積疼痛強度で、時間加重疼痛強度の合計を曲線下面積として計算した。副次転帰はレスキュー鎮痛薬の使用で、患者の数値評価スケール(NRS)スコア≧4 の場合に投与された。
・全観察期間中に AUC として測定された全体的なペインスコアは、ジクロフェナク+トラマドール群の方が有意に低かった。しかし、ジクロフェナク+トラマドール併用は 24 時間後の時点での、体動時のみに Bonferroni 補正した統計的に有意に低い NRS を呈した。レスキュー鎮痛剤の消費量は、群間で同様であった(13% vs. 12%, P=0.872)。全体として、様々な時間間隔にわたって両群ともにペインスコアは低く(安静時と運動時ともに NRS スコア 0-2)、両群で満足のいく疼痛管理ができたことを示唆した。悪心を除いては(アセトアミノフェン群よりもトラマドール群の方が有意に多かった、15% vs. 2%, P=0.001)、副作用はほとんどなく、同様であった。
・ジクロフェナク+トラマドールとジクロフェナク+アセトアミノフェン併用は、帝王切開を受ける女性で満足のいく術後疼痛管理を達成することができた。ジクロフェナク+トラマドール併用は全体的に有効性が高かったが、術後悪心の発生頻度が高かった。
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