■臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題■ 2012-05-17
【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (________e) : 干渉性/関連/粘着 (2) (t______) (a_________) : 表面麻酔 (3) (t____) (c_____) (d______) : 全二酸化炭素 (4) (p_______) (a__________) (i________) : 血小板凝集抑制薬 (5) (c_____) (a___) (c____) : クエン酸回路 |
[解答]
(1)coherence | (2)topical anesthesia |
(3)total carbon dioxide | (4)platelet aggregation inhibitor |
(5)citric acid cycle |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題2】(心臓・血管) IABPについて正しいものはどれか。 | ア:1962 年に最初に開発された。 イ:当初は心臓の拍動に同期できなかった。 ウ:当初はまだデバイスの径も太く1、下肢の虚血の合併症が多かった。 エ:当初は下肢の動脈に人工血管をT 字型に縫い付けて挿入することが必要であった。 オ:経皮的な挿入方法が開発されて、臨床での使用は拡大した。 |
[解説] 大動脈内カウンターパルセーションは、1962 年に最初に開発された。当初は心臓の拍動に同期できなかったが、しばらくして心電図に同期して駆動を制御できるようになり、現在のIABP とほぼ同じものになっている。このデバイスの出現当時はまだデバイスの径も太く1、下肢の虚血の合併症は多かった。このためIABP が紹介されてしばらくの間は、このデバイスは下肢の動脈に人工血管をT 字型に縫い付け、そこを通じて挿入することが必要であった。経皮的な挿入方法が開発されて以後、挿入の速度および容易さは改善され、臨床での使用は拡大した。
[正解] 全て [出典] レジデント初期研修用資料
【問題3】(疼痛管理) 正しいのはどれか? | ア:C線維は主に脊髄後角の第�層と第�層に入る。 イ:拮抗性鎮痛薬の鎮痛作用はδ受容体を介する。 ウ:ベンゾジアゼピン受容体はナトリウムチャンルの開閉を行う。 エ:オピオイドの身体的依存はκ受容体を介する。 オ:局所麻酔薬は神経細胞膜のナチリウムチャネルに陽イオンとして作用する。 |
[解説] C線維は脊髄後角の第�・第�および第�層を中心に、第�、第�層に入る。拮抗性鎮痛薬であるペンタゾシンおよびブトルファノールはμ受容体拮抗薬、κおよびδ受容体作動薬であるが、ブプレノルフィンはμ受容体の部分的拮抗薬の作用を持っている。GABA-ベンゾジアゼピン受容体複合体の作用の本質は、Cl-チャネルを開口してCl-の透過性を上昇させることである。オピオイドのμ2受容体は、低換気、徐脈、消化管運動抑制、および身体的依存性に関係している。疎水性の電荷のない局所麻酔薬塩基は膜を通して内方に軸索突起原形側に向かって拡散し、そこで解離して陽荷電型を生じ、それがナトリウム結合部位に接着する。
[正解] (オ) [出典] 第35回麻酔指導医認定筆記試験:A1
【問題4】(麻酔薬) 次の筋弛緩薬のうち、胆管からの排泄依存度がもっとも高いのはどれか? | 1) ベクロニウム 3) アルクロニウム 5) ---- | 2) パンクロニウム 4) d-ツボクラリン |
[解説] 各種筋弛緩薬の腎臓と胆管からの排泄依存度:ベクロニウム(腎:40~50%、胆管:50~60%)、パンクロニウム(腎:85%、胆管:15%)、アルクロニウム(腎:80~90%、胆管:10~20%)、d-ツボクラリン(腎:80%、胆管:20%)
[正解] 1 [出典] 図説最新麻酔科学シリーズ1麻酔の薬理と手技の実際P8
この記事へのコメント