SRHAD 式リカバリ・スコア 実践編
麻酔から覚醒して帰室指示を出すまでに確認する事項は、施設や担当麻酔科医によっていろいろかもしれない。SRHAD 式リカバリ・スコアを紹介したので、いつもやっている実際の確認法を紹介しておきます。
抜管後、バイタル/サインが落ち着いていたら、以下の項目を確認する。
1.「呼名開眼」の確認
「○○さん、パチッと目を開けて! 見えますか?」時に、「美人(イケメン)ナースが見えますか?」
患者さんが「頷いた」場合は、
「う~ん、まだ覚醒がちょっと不十分かも・・・」などとジョークることもある。
なかなか、自発的に開眼できない場合は、「目はここですよ~。」と上眼瞼を他動的に上げて刺激すると、開眼できることが多い。
2.「呈舌」の確認
「ベロをべーっと出してみてください。」
「はい、そうですね、できますね。いいですよ。」
抜管直後で、口腔内が唾液でベトベトしていることが多いので、ガーゼで舌を拭ってあげることが多い。
3.上肢運動
「両手をグー・パーして見てください。」
「はい、できますね。もういいですよ。」
・・・・・・・
「じゃ、今度はチョキ!」
これは、ちょっと一般的ではないかもしれないが、実は上司の麻酔科医の真似である。「グー・バー」よりも「チョキ」の方が、やや複雑な動作であり、巧緻運動が十分回復していると言えるのではないだろうか。通常、これができれば、患者がほぼ完全覚醒していることが周囲のスタッフも含めて確認できる。また、患者さんが、「生還したぞ!」と、「V」サインを送ってくれているようでもある。
4.下肢運動
「足先をパタパタしてみください。」
5.咳反射
通常、これは抜管時に確認できている。
「痰があったら、しっかり咳をして出してくださいね。」
6.深呼吸
「大きな息をしてみてください。」
「はい、そうですね、できますね。息苦しいようなことはないですか?」
→ 息苦しさを訴えられた場合は、筋弛緩剤の総使用量とリバース量などを見直し、追加リバースの必要性を考慮する。
7.発語
「『あ~』と言ってみてください。声が出るはずですよ。」
→ 発声できない場合でも、「だんだん出るようになりますから・・、大丈夫ですよ。」
8.疼痛
「痛みの方はどうですか。ひどく痛みませんか?」
→ 痛みを訴えれられた場合は、追加の鎮痛を考慮する。
9.嘔気
「気持ち悪いようなことはないですか?」
→ 訴えがある場合は、制吐剤の投与を考慮する。
10.悪寒
「寒くないですか?」
(1)~(7)が「可能」ならば1点を加え、(8)~(10)は「なし」であれば1点を加え、合計10点満点で評価する。
最期に、
「もうすぐお部屋に戻りますからね。」
「○○さん、今どこがいちばんえらいですか?」
通常は、以上のような患者さんとのやり取りを行なって帰室前の確認事項としている。
抜管後、バイタル/サインが落ち着いていたら、以下の項目を確認する。
1.「呼名開眼」の確認
「○○さん、パチッと目を開けて! 見えますか?」時に、「美人(イケメン)ナースが見えますか?」
患者さんが「頷いた」場合は、
「う~ん、まだ覚醒がちょっと不十分かも・・・」などとジョークることもある。
なかなか、自発的に開眼できない場合は、「目はここですよ~。」と上眼瞼を他動的に上げて刺激すると、開眼できることが多い。
2.「呈舌」の確認
「ベロをべーっと出してみてください。」
「はい、そうですね、できますね。いいですよ。」
抜管直後で、口腔内が唾液でベトベトしていることが多いので、ガーゼで舌を拭ってあげることが多い。
3.上肢運動
「両手をグー・パーして見てください。」
「はい、できますね。もういいですよ。」
・・・・・・・
「じゃ、今度はチョキ!」
これは、ちょっと一般的ではないかもしれないが、実は上司の麻酔科医の真似である。「グー・バー」よりも「チョキ」の方が、やや複雑な動作であり、巧緻運動が十分回復していると言えるのではないだろうか。通常、これができれば、患者がほぼ完全覚醒していることが周囲のスタッフも含めて確認できる。また、患者さんが、「生還したぞ!」と、「V」サインを送ってくれているようでもある。
4.下肢運動
「足先をパタパタしてみください。」
5.咳反射
通常、これは抜管時に確認できている。
「痰があったら、しっかり咳をして出してくださいね。」
6.深呼吸
「大きな息をしてみてください。」
「はい、そうですね、できますね。息苦しいようなことはないですか?」
→ 息苦しさを訴えられた場合は、筋弛緩剤の総使用量とリバース量などを見直し、追加リバースの必要性を考慮する。
7.発語
「『あ~』と言ってみてください。声が出るはずですよ。」
→ 発声できない場合でも、「だんだん出るようになりますから・・、大丈夫ですよ。」
8.疼痛
「痛みの方はどうですか。ひどく痛みませんか?」
→ 痛みを訴えれられた場合は、追加の鎮痛を考慮する。
9.嘔気
「気持ち悪いようなことはないですか?」
→ 訴えがある場合は、制吐剤の投与を考慮する。
10.悪寒
「寒くないですか?」
(1)~(7)が「可能」ならば1点を加え、(8)~(10)は「なし」であれば1点を加え、合計10点満点で評価する。
最期に、
「もうすぐお部屋に戻りますからね。」
「○○さん、今どこがいちばんえらいですか?」
通常は、以上のような患者さんとのやり取りを行なって帰室前の確認事項としている。
この記事へのコメント