リポゾーム型ブピバカイン:新しいブピバカイン製剤のレビュー
Liposomal bupivacaine: a review of a new bupivacaine formulation
Journal of Pain Research Published Date August 2012 Volume 2012:5 Pages 257 - 264
・局所麻酔作用の持続時間を延長させるための試みが多くなされてきた。研究分野の 1 つは、作用部位での滞留時間を延長するためにキャリヤー分子内に局所麻酔薬をカプセル化することに焦点を当ててきた。本稿は、最近承認されたブピバカイン製剤~多胞性リポソームにブピバカインを封入したものからなる~を中心に文献をレビューすることを目的とした。
・単味のブピバカイン投与と比較すると、この製剤はリポソームからの緩徐な放出により局所麻酔作用の持続時間を延長し、血漿濃度のピークを遅らせる。リポソーム型ブピバカインは、腱膜瘤切除術と痔核切除術後の鎮痛用の局所浸潤に対して、米国食品医薬品局(FDA)に承認された。
・研究では、それがオピオイド節約効果を伴う術後鎮痛に効果的な薬剤であることが示され、副作用の面でも許容範囲であることも分かった。その薬物動力学は中程度の肝障害患者にとってさえ有用であり、整形外科手術後の創傷治癒を遅らせることはないと分かった。クモ膜下や、硬膜外、神経周囲に使用するためには、その安全性と有効性を確立するためにはもっと多くの研究が必要である。
・結論として、リポゾーム型ブピバカインは、偽薬に比較して、局所浸潤に使用した場合、術後痛の治療に有効であり、作用持続時間の延長、予想可能な動力学、許容できる副作用プロフィールを有している。 しかし、単味のブピバカインに勝る優位性を確立するために、適切に証明力のある試験が必要である。
[!]:クモ膜下は無理としても、硬膜外に使用できるようになると、硬膜外カテーテルの留置はもちろん、めんどうな PCEA 充填をしなくても済むようになるかもしれない。ぜひ、早く臨床試験に持って行ってもらいたいものだ。
<関連文献>
1.術後鎮痛用の新しいブピバカイン製剤、リポソーム・ブピバカインの有効性プロフィール
2.開腹ヘルニア修復術で徐放性ブピバカイン局所麻酔薬の安全性と有効性;無作為対照試験
3.固体脂質ナノ粒子をリドカインの薬物キャリアとして使用して硬膜外麻酔効果を延長
Journal of Pain Research Published Date August 2012 Volume 2012:5 Pages 257 - 264
・局所麻酔作用の持続時間を延長させるための試みが多くなされてきた。研究分野の 1 つは、作用部位での滞留時間を延長するためにキャリヤー分子内に局所麻酔薬をカプセル化することに焦点を当ててきた。本稿は、最近承認されたブピバカイン製剤~多胞性リポソームにブピバカインを封入したものからなる~を中心に文献をレビューすることを目的とした。
・単味のブピバカイン投与と比較すると、この製剤はリポソームからの緩徐な放出により局所麻酔作用の持続時間を延長し、血漿濃度のピークを遅らせる。リポソーム型ブピバカインは、腱膜瘤切除術と痔核切除術後の鎮痛用の局所浸潤に対して、米国食品医薬品局(FDA)に承認された。
・研究では、それがオピオイド節約効果を伴う術後鎮痛に効果的な薬剤であることが示され、副作用の面でも許容範囲であることも分かった。その薬物動力学は中程度の肝障害患者にとってさえ有用であり、整形外科手術後の創傷治癒を遅らせることはないと分かった。クモ膜下や、硬膜外、神経周囲に使用するためには、その安全性と有効性を確立するためにはもっと多くの研究が必要である。
・結論として、リポゾーム型ブピバカインは、偽薬に比較して、局所浸潤に使用した場合、術後痛の治療に有効であり、作用持続時間の延長、予想可能な動力学、許容できる副作用プロフィールを有している。 しかし、単味のブピバカインに勝る優位性を確立するために、適切に証明力のある試験が必要である。
[!]:クモ膜下は無理としても、硬膜外に使用できるようになると、硬膜外カテーテルの留置はもちろん、めんどうな PCEA 充填をしなくても済むようになるかもしれない。ぜひ、早く臨床試験に持って行ってもらいたいものだ。
<関連文献>
1.術後鎮痛用の新しいブピバカイン製剤、リポソーム・ブピバカインの有効性プロフィール
2.開腹ヘルニア修復術で徐放性ブピバカイン局所麻酔薬の安全性と有効性;無作為対照試験
3.固体脂質ナノ粒子をリドカインの薬物キャリアとして使用して硬膜外麻酔効果を延長
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