人工心肺中のヘパリン感受性と抵抗性の管理
Heparin Sensitivity and Resistance: Management During Cardiopulmonary Bypass
Anesthesia & Analgesia June 2013 vol. 116 no. 6 1210-1222
・心臓術中のヘパリン抵抗性は、通常のヘパリン投与量では、活性化凝固時間(ACT)を望ましいレベルに上昇させることができないことと定義される。目標 ACT を達成することができない場合、患者は十分に抗凝固化されておらず、人工心肺を開始すると過剰な止血系の活性化を引き起こす結果となるかもしれないという懸念が浮上する。
・一般にはアンチトロンビン欠乏が、ヘパリン抵抗性の主たるメカニズムであると考えられてきたが、ヘパリン抵抗性の原因は、複雑であり多因子性でもある。さらには、ACT はヘパリンの抗凝固作用に特異的ではなく、心臓手術中によく存在する複数の変数に影響を受ける。これら多数の変数の故に、ACT で測定されるヘパリン反応性の低下が不適切な抗凝固を意味しているのかどうかは依然として明らかではない。
・それにもかかわらず、多くの臨床家は、抗凝固状態を評価するのに目標 ACT を選択し、ヘパリン抵抗性がある状況では、目標 ACT を達成することを目的とした処置が日常的に実施される。ヘパリン反応性におけるヘパリン抵抗性/変容に対する処置としては、ヘパリンの追加やアンチトロンビンの補充がある。
・本レビューでは、著者らは、ヘパリン力価の多様性、ACT で測定されるヘパリン反応性、ヘパリン抵抗性の現在の管理について検討している。
[!]:人工心肺開始時に、予想通りに ACT が延長しないことが何度かあったかもしれないが、ヘパリンの追加投与しか考えたことがなかった。病態によってはアンチトロンビンの補充というのも必要な処置となることがあるのか。
Anesthesia & Analgesia June 2013 vol. 116 no. 6 1210-1222
・心臓術中のヘパリン抵抗性は、通常のヘパリン投与量では、活性化凝固時間(ACT)を望ましいレベルに上昇させることができないことと定義される。目標 ACT を達成することができない場合、患者は十分に抗凝固化されておらず、人工心肺を開始すると過剰な止血系の活性化を引き起こす結果となるかもしれないという懸念が浮上する。
・一般にはアンチトロンビン欠乏が、ヘパリン抵抗性の主たるメカニズムであると考えられてきたが、ヘパリン抵抗性の原因は、複雑であり多因子性でもある。さらには、ACT はヘパリンの抗凝固作用に特異的ではなく、心臓手術中によく存在する複数の変数に影響を受ける。これら多数の変数の故に、ACT で測定されるヘパリン反応性の低下が不適切な抗凝固を意味しているのかどうかは依然として明らかではない。
・それにもかかわらず、多くの臨床家は、抗凝固状態を評価するのに目標 ACT を選択し、ヘパリン抵抗性がある状況では、目標 ACT を達成することを目的とした処置が日常的に実施される。ヘパリン反応性におけるヘパリン抵抗性/変容に対する処置としては、ヘパリンの追加やアンチトロンビンの補充がある。
・本レビューでは、著者らは、ヘパリン力価の多様性、ACT で測定されるヘパリン反応性、ヘパリン抵抗性の現在の管理について検討している。
[!]:人工心肺開始時に、予想通りに ACT が延長しないことが何度かあったかもしれないが、ヘパリンの追加投与しか考えたことがなかった。病態によってはアンチトロンビンの補充というのも必要な処置となることがあるのか。
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