■臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題■ 2014-02-06
【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (p________) (i____________) : 肺動脈弁閉鎖不全[症] (2) (i__________) (h___________) : 偶発性高熱[症] (3) (c_______) (d____) : [大]脳死 (4) (a_____) (p________) (a________) : 活動電位振幅 (5) (v_________) (s____) : 植物状態 |
[解答]
(1)pulmonary insufficiency | (2)inadvertent hyperthermia |
(3)cerebral death | (4)action potential amplitude |
(5)vegetative state |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題2】(中枢神経) 脊髄の膠様質とは後角の第何層にあたるか? | ||||
1) �層 | 2) �層 | 3) �層 | 4) �層 | 5) �層 |
[解説] 脊髄の灰白質は解剖学的に前角・中間質・後角に分けられ、層構造としては後方から�~�層と、中心管を取り巻く�層からなる。�~�層が後角にあり、このうち�層は辺縁層、�層は膠様質と呼ばれる。また�層は中間質に、�、�層は前角にある。
[正解] 5 [出典] 標準生理学第4版p217
【問題3】(麻酔薬) スガマデクスと筋弛緩について正しいのはどれか? | ア:とても深い筋弛緩状態(筋弛緩薬投与後3~5分)からの緊急拮抗にはスガマデクス16mg/kg投与が適している。 イ:抗コリンエステラーゼ剤による筋弛緩の拮抗は化学学的拮抗と呼ばれる。 ウ:現在の筋弛緩からの至適回復のスタンダードはTOF比>0.7である。 エ:シクロデキストリンおよびその包接化合物は肝臓で分解され腎臓から尿へ排泄される。 オ:ロクロニウムの多くは肝臓から未変化のまま排泄される。 |
[解説] ○:とても深い筋弛緩状態(筋弛緩薬投与後3~5分)からの緊急拮抗にはスガマデクス16mg/kg投与が適している。
×:抗コリンエステラーゼ剤による筋弛緩の拮抗が薬理学的拮抗と呼ばれるのに対し、スガマデクスによる筋弛緩の拮抗は、化学的拮抗(chemical antagonism)、あるいはキレート化(chelation)、複合体化(complexation)、包接(encapsulation)という表現も用いられている。
×:TOF比>0.7に回復すれば、自発呼吸における肺活量や吸気圧が正常化することから、これが筋弛緩からの至適回復として長い間臨床応用されてきたが、この時点では、その他の諸機能が十分には回復していない。現在の筋弛緩からの至適回復のスタンダードはTOF比>0.9となっている。
×:ヒトではシクロデキストリンを分解する酵素を欠くため、シクロデキストリンおよび包接化合物は分解されることなく、投与後8時間以内にほとんど腎臓から尿に排泄される。
○:ロクロニウムの多くは肝臓から未変化のまま排泄さ��譴襦��鹿肬銓昭岱���ぢ[正解] 解説を参照 [出典] スガマデクスの基礎と使い方
【問題4】(麻酔合併症) 覚醒遅延で非脱分極性筋弛緩薬の作用残存を示す所見はどれか. | ア:fade 現象 イ:テタヌス 刺激後促通 ウ:二相性ブロック エ:筋線維束収縮(fasciculation ) オ:train of four ratio の低下 |
[解説] (ア):(正)20~50 回/秒のテタヌス刺激を加えると,筋収縮が漸減していく現象で,50%以上の筋線維が非脱分極性筋弛緩薬で占有されていることを示している.
(イ):(正)テタヌス刺激後に休止期をおいて再び単刺激を加えたときの単収縮(twitch)が一過性に強くなる現象で,非脱分極性筋弛緩薬の存在を示している.
(ウ):(誤)脱分極性筋弛緩薬を大量に使用すると,非脱分極性ブロックのような状態になる現象を phase II ブロックと呼ぶ.
(エ):(誤)脱分極性筋弛緩薬投与後に出現する皮膚表面が波打つような筋収縮で,これが終わった直後に筋弛緩が最も強い.
(オ):(正)4 回連続の単刺激による 4 回の単収縮を記録し,1 回目(a)と 4 回目(b)の単収縮の比(b/a)を,train of four value(ratio)と呼ぶ.4 回目の収縮が 0 のときは 75%以上の筋線維が非脱分極性筋弛緩薬で占有されていることを示して��い襦���回目,4 回目の収縮がともに 0 のときは,80%以上の筋線維が非脱分極性筋弛緩薬で占有されていることを示している.ベクロニウムを使用した麻酔では術後 train of four が 0.7 以上ないと安全とはいえない.5 秒間の頭部挙上可能になるには,train of four が 0.8 以上必要である.作用時間の長い筋弛緩薬では,それぞれ 0.90 以上 0.95 以上必要とされている.
[正解] (ア)、(イ)、(オ) [出典] Super Hospital 麻酔科
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