Q:筋弛緩モニターの PTC とは何か?
A:PTC=「Post-Tetanic Count」の略である。日本語に訳すと「テタヌス刺激後カウント数」という意味である。深い筋弛緩状態で、通常の TOF 刺激には反応しなくても、テタヌス刺激を与えた後だと一過性に反応が復活する現象(テタヌス刺激後増強:post-tetanic potentiation)を応用した刺激法である。
無作法な子供に、普通に言ったのでは効きませんが、ガミガミ言うと、一時的にしろ、しばらくは言うことを聞く、という感じでしょうか。
PTC モードでは、最初に 1 Hzの刺激を 15 回与え、それに対する反応が全くないことが確認されると、テタヌス刺激(50Hz、5秒間)を与え、3 秒後、続けて 1 Hzの単一刺激を 15 秒間与えて、出現する反応の個数から筋弛緩薬の効果が切れる時期を推測する。
TOF=1 ~ 3 や TOF 比(%)が出ている状態なら早晩、筋弛緩から回復してくるであろうことが予想される。しかし、TOF=0 なら筋弛緩はほぼ十分であることは確認できているが、ゼロ以下は存在しないので、筋弛緩の回復までにどれくらいかかるか不明である。ひょっとすると 2 時間待ってもゼロのままかもしれない。
このような場合に、筋弛緩モニターとしての能力が生かされるのが、PTC モードであり、TOF=0(ゼロ)以下の深い筋弛緩状態を見るのに適している。
<具体的な 「TOF ウォッチ」での「PTC モード」の使用法>
・「TOFモード」で TOF=0 が確認できた場合に、「PTC ボタン」を押すと開始する。
・連続して PTC 刺激を行うときは、1 秒以上押す。
・1Hz の刺激が 15 秒間行われ、反応が検出されないと、5 秒間、 50Hz の刺激が行われれ、その 3 秒後、1Hz 刺激が 15 秒間行われる。
・PTC が終了すると短い警音が 2 回鳴り、検出された反応の数が表示される。
通常の手術では、TOF=0~2~4 レベルで筋弛緩を維持していればよいが、腹腔鏡手術や後腹膜の内視鏡下手術では、通常以上の筋弛緩状態の方が十分な手術野を確保することが可能で、手術の進行を妨げない。
<TOF と PTC の関係>
・通常、PTC<10 では TOF=0
・PTC=10~15 以上に筋弛緩が回復してくると TOF=1 が出現することが多い。
<手術術式と望ましい筋弛緩深度> 私個人の目安
TOF モードと PTC モードを使いこなすことができれば、通常の手術の筋弛緩の維持に関しては必要十分である。
無作法な子供に、普通に言ったのでは効きませんが、ガミガミ言うと、一時的にしろ、しばらくは言うことを聞く、という感じでしょうか。
PTC モードでは、最初に 1 Hzの刺激を 15 回与え、それに対する反応が全くないことが確認されると、テタヌス刺激(50Hz、5秒間)を与え、3 秒後、続けて 1 Hzの単一刺激を 15 秒間与えて、出現する反応の個数から筋弛緩薬の効果が切れる時期を推測する。
TOF=1 ~ 3 や TOF 比(%)が出ている状態なら早晩、筋弛緩から回復してくるであろうことが予想される。しかし、TOF=0 なら筋弛緩はほぼ十分であることは確認できているが、ゼロ以下は存在しないので、筋弛緩の回復までにどれくらいかかるか不明である。ひょっとすると 2 時間待ってもゼロのままかもしれない。
このような場合に、筋弛緩モニターとしての能力が生かされるのが、PTC モードであり、TOF=0(ゼロ)以下の深い筋弛緩状態を見るのに適している。
<具体的な 「TOF ウォッチ」での「PTC モード」の使用法>
・「TOFモード」で TOF=0 が確認できた場合に、「PTC ボタン」を押すと開始する。
・連続して PTC 刺激を行うときは、1 秒以上押す。
・1Hz の刺激が 15 秒間行われ、反応が検出されないと、5 秒間、 50Hz の刺激が行われれ、その 3 秒後、1Hz 刺激が 15 秒間行われる。
・PTC が終了すると短い警音が 2 回鳴り、検出された反応の数が表示される。
通常の手術では、TOF=0~2~4 レベルで筋弛緩を維持していればよいが、腹腔鏡手術や後腹膜の内視鏡下手術では、通常以上の筋弛緩状態の方が十分な手術野を確保することが可能で、手術の進行を妨げない。
<TOF と PTC の関係>
・通常、PTC<10 では TOF=0
・PTC=10~15 以上に筋弛緩が回復してくると TOF=1 が出現することが多い。
<手術術式と望ましい筋弛緩深度> 私個人の目安
・下腹部手術:TOF≦2
・上腹部手術:TOF≦1
・腹腔鏡手術:TOF≦0
・後腹膜鏡手術:PTC≦5
TOF モードと PTC モードを使いこなすことができれば、通常の手術の筋弛緩の維持に関しては必要十分である。
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