心臓手術時のトロンボエラストグラフィで評価した線維素溶解に及ぼす 2 種のトラネキサム酸用量の効果
Effect of two doses of tranexamic acid on fibrinolysis evaluated by thromboelastography during cardiac surgery: A randomised, controlled study
European Journal of Anaesthesiology: September 2014 - Volume 31 - Issue 9 - p 491-498 doi: 10.1097/EJA.0000000000000051
・トラネキサム酸は、心臓手術時の出血と輸血を減少させるために使用される。しかし、最適な線維素溶解を阻害するための薬物動態学的データに基づく投与量が不明である。高用量に関連したけいれん発作についての懸念が増大しつつあり、低用量の投与計画が重要である可能性がある。本研究の目的は、プラセボと比較して 2 用量の投与計画が線溶と臨床転帰に及ぼす効果を調査することであった。
・単独の三次施設での二重盲式無作為化パイロット試験で、対象患者は人工心肺を必要とする心臓手術患者である。患者は、30mg/kg ボーラスと 16mg/kg/h の持続投与(HIGH 群)か、5mg/kg ボーラスと 5mg/kg/h の持続投与(LOW 群)か、塩化ナトリウム(プラセボ)を持続注入されるよう無作為化された。主要評価尺度は、線維素溶解で、トロンボエラストグラフィーと D-ダイマーにより評価した。副次評価項目は、出血量、輸血の必要性と副作用があった。
・33 人の患者が含まれた。有意な線維素溶解は、トロンボエラストグラフィーに基づいて LY30>7.5% と定義され、人工心肺後にはいずれの群においても観察されなかった。プロタミン投与後、LY30 の群間差は、HIGH 群とプラセボ群間で、0.7[95%信頼区間(95%CI)-0.04~1.4]、HIGH 群と LOW 群間で、-0.08(95%CI-0.82~0.66)、LOW 群とプラセボ群間で 0.78(95%信頼区間 1.5~0.02)であった。2 つの治療群に比べてプラセボ群では、D-ダイマーの有意な増加が観察された。出血や輸血必要量に差異はなかった。
・この用量設定試験では、2 つのトラネキサム酸投与計画とプラセボ間には線維素溶解や臨床転帰に差はなかった。線維素溶解阻害に差があるかどうかは、もっと大規模な十分に検証力のある研究を必要とする。
[!]:「出血量や輸血量に差はなかった。」というのが・・・? 多くの研究で、トラネキサム酸は出血量や輸血必要量を減少させるのというのが定説だ。
European Journal of Anaesthesiology: September 2014 - Volume 31 - Issue 9 - p 491-498 doi: 10.1097/EJA.0000000000000051
・単独の三次施設での二重盲式無作為化パイロット試験で、対象患者は人工心肺を必要とする心臓手術患者である。患者は、30mg/kg ボーラスと 16mg/kg/h の持続投与(HIGH 群)か、5mg/kg ボーラスと 5mg/kg/h の持続投与(LOW 群)か、塩化ナトリウム(プラセボ)を持続注入されるよう無作為化された。主要評価尺度は、線維素溶解で、トロンボエラストグラフィーと D-ダイマーにより評価した。副次評価項目は、出血量、輸血の必要性と副作用があった。
・33 人の患者が含まれた。有意な線維素溶解は、トロンボエラストグラフィーに基づいて LY30>7.5% と定義され、人工心肺後にはいずれの群においても観察されなかった。プロタミン投与後、LY30 の群間差は、HIGH 群とプラセボ群間で、0.7[95%信頼区間(95%CI)-0.04~1.4]、HIGH 群と LOW 群間で、-0.08(95%CI-0.82~0.66)、LOW 群とプラセボ群間で 0.78(95%信頼区間 1.5~0.02)であった。2 つの治療群に比べてプラセボ群では、D-ダイマーの有意な増加が観察された。出血や輸血必要量に差異はなかった。
・この用量設定試験では、2 つのトラネキサム酸投与計画とプラセボ間には線維素溶解や臨床転帰に差はなかった。線維素溶解阻害に差があるかどうかは、もっと大規模な十分に検証力のある研究を必要とする。
[!]:「出血量や輸血量に差はなかった。」というのが・・・? 多くの研究で、トラネキサム酸は出血量や輸血必要量を減少させるのというのが定説だ。
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