エコーを利用した成人患者の食道挿管と気管挿管の迅速な確認
Use of sonography for rapid identification of esophageal and tracheal intubations in adult patients.
J Ultrasound Med. 2011 May;30(5):671-6.
・本研究の目的は、成人手術患者で 3 秒以内に気管チューブの留置を検証するための超音波検査の有用性を検討することであった。
・これは盲式前向き無作為化研究であった。麻酔科医は、直接喉頭鏡検査で、無作為に気管内(n=75)か、または食道(n=75)に気管チューブを留置した。エコー実施者は、全ての気管挿管と食道挿管を確認した。トランスデューサは、胸骨上切痕のすぐ上に横方向に当てた。気管チューブの位置が、気管内なのか、食道なのかは、気管チューブ留置 3 秒以内に、エコー実施者によって決定された。
・著者らは、150 回の気管と食道への気管チューブ留置の確認に成功し、結果として、感度は 100%((95%信頼区間、84%-100%)、特異度は 100%(95%信頼区間、84%-100%)であった。
・この調査は、気管チューブのエコーによる確認は、迅速で効果的な方法であることを示している。
(上記文献内の写真を改変したもの)
[!]:気管チューブを進めることができた時点では、チューブは気管か食道のどちらかにしかないはずなので、頚部の経気管エコーで気管と食道の陰影さえ予め同定できていれば、ほぼ 100% 確実にどちらに入ったかは確認できるということだ。換気する必要もなければ、カプノも必要ない。心停止状態でも構わない。
<関連記事>
1.気管チューブ留置確認のための経気管エコー: 系統的レビューとメタ分析
2.エコーで見た食道と気管の動的解剖学的関係: 小児での気管チューブ確認のための意義
3.挿管後の気管チューブ位置確認のためのカプノ波形と比較したベッドサイド上気道エコーについての妥当性研究
J Ultrasound Med. 2011 May;30(5):671-6.
・本研究の目的は、成人手術患者で 3 秒以内に気管チューブの留置を検証するための超音波検査の有用性を検討することであった。
・これは盲式前向き無作為化研究であった。麻酔科医は、直接喉頭鏡検査で、無作為に気管内(n=75)か、または食道(n=75)に気管チューブを留置した。エコー実施者は、全ての気管挿管と食道挿管を確認した。トランスデューサは、胸骨上切痕のすぐ上に横方向に当てた。気管チューブの位置が、気管内なのか、食道なのかは、気管チューブ留置 3 秒以内に、エコー実施者によって決定された。
・著者らは、150 回の気管と食道への気管チューブ留置の確認に成功し、結果として、感度は 100%((95%信頼区間、84%-100%)、特異度は 100%(95%信頼区間、84%-100%)であった。
・この調査は、気管チューブのエコーによる確認は、迅速で効果的な方法であることを示している。
(上記文献内の写真を改変したもの)
[!]:気管チューブを進めることができた時点では、チューブは気管か食道のどちらかにしかないはずなので、頚部の経気管エコーで気管と食道の陰影さえ予め同定できていれば、ほぼ 100% 確実にどちらに入ったかは確認できるということだ。換気する必要もなければ、カプノも必要ない。心停止状態でも構わない。
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