手術所要時間が鼡径ヘルニア修復術後の尿閉を予測する: 単施設レビュー

Surgery duration predicts urinary retention after inguinal herniorrhaphy: a single institution review.
Surg Endosc. 2015 Jan 23. [Epub ahead of print]

・腹腔鏡または開腹鼡径ヘルニア修復術は、一般外科手術の中で最も頻繁に実施される手術の 1 つである。術後尿閉(POUR)は、鼡径ヘルニア修復術後の患者の 0.2~35% で発生する可能性がある。本研究の主な目的は、鼡径ヘルニア修復術後 POUR の発生率を調査することであった。二次的目標として、著者らは、周術期と患者要因が尿閉を予測するかどうかを調査しようとした。

・本研究は、2007 年 1月~2012 年 6 月に、ウィスコンシン医科大学で合成メッシュによる鼡径ヘルニア修復術を受けた患者の後ろ向きレビューである。手術は 4 人の外科医によって行われた。臨床情報と周術期転帰を、退院まで収集した。尿閉は、術後に尿カテーテル留置が必要とされた場合と定義した。

・合計 192 人の患者が研究に含まれた(88 人が両側、46%、104 人が片側、54%)。被験者の大多数(76%)が腹腔鏡下修復術を受けた。全体での POUR 発生率は 13% で、192 人の患者のうち 25 人が退院前にフォーリーカテーテルを必要とした。POUR は、両側ヘルニア修復術(P=0.04)、BMI≧35kg/m2 (P=0.05)、長時間手術(P=0.03)と有意に関係していた。オッズ比(OR)推定に基づくと、手術時間が 10 分長くなるごとに、尿閉の確率が 11% 増加すると予測される(OR 1.11、CI 1.004-1.223; P=0.04)。手術時間が 10 分増加するごとに、POUR が 11% 増加すると予期される。

・両側ヘルニア修復、BMI≧35kg/m2、手術時間が POUR の有意な予測因子である。これらの要因は、患者への潜在的リスクと、厳密な輸液投与、カテーテルの使用、前投薬の可能性といった介入を決定するために重要である。

[!]:POUR 発生率は 13% か、けっこう多いな。日本ではまだ外来手術じゃないから、両側手術、長時間かかる場合、高度肥満では導尿しておいた方がよいということか。

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