術中デキスメデトミジンが開頭術後痛に及ぼす効果

Effect of Intraoperative Dexmedetomidine on Post-Craniotomy Pain.
Clin Ther. 2015 Mar 10. pii: S0149-2918(15)00077-6. doi: 10.1016/j.clinthera.2015.02.011. [Epub ahead of print]

・開頭術を受けた患者に対する疼痛管理は、依然として困難を伴う。本研究では、術中デキスメデトミジンは、開頭術後の患者で、術後疼痛、鎮痛剤消費量、有害事象の危険性をを減少させることができるかどうか調査することを目的とした。

・セボフルラン+フェンタニル麻酔下に待機的テント上開頭術を予定された 80 人の患者は、無作為に同数の 2 群に割り当てられ、デキスメデトミジン 0.5μg/kg/時か、またはプラセボの持続注入を、導入後に開始され皮膚閉鎖まで継続した。麻酔回復室と、その後、病棟で 11 点の口頭評価スケール(0-10 点スケール)で 4 点以下のスコアを達成するように、トラマドール(0.5mg/kg)の静脈内投与が行われた。疼痛スコア、トラマドール消費量、鎮静スコア、術後悪心・嘔吐(PONV)スコア、その他の有害事象を、術後 24 時間記録した。

・76 人の患者が分析に含まれた。人口統計データ、手術特性、鎮静度は、群間で同様であった。デクスメデトミジンは、術後に、疼痛スコア(30分、P=0.041; 2時間、P=0.021)とトラマドール消費量(0-2 時間:P=0.043、0-6 時間:P=0.006、0-12 時間:P=0.023、術後 0-24 時間:P=0.040)を減少させた。デキスメデトミジンはまた、20、60、90、120、240 分後の PONV スコアを減少させた(それぞれ、P=0.038、0.022、0.018、0.037、0.016)。デキスメデトミジン群は、治療を必要とする PONV 症状が少なかった(P=0.005)。

・術中デキスメデトミジン注入は、開頭術後の疼痛と鎮痛剤消費量を低減するために有効であった。また、デキスメデトミジンは、トラマドールで治療される開頭術後患者の PONV を減少させるのに役立つ可能性がある。

[!]:開頭手術中のデキスメデトミジン持続注入は、術後疼痛を軽減し、鎮痛剤消費量を少なくし、PONV の頻度を減少させたと。いいこと尽くめだな。

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