■臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題■ 2015-03-17
【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (d___) (r___) : 薬疹 (2) (d___) (h_______________) : 薬物過敏症 (3) (p________) (r_______) : 瞳孔反応 (4) (______________s) : 動脈狭窄 (5) (_________m) : アルコール依存症/アルコール中毒 |
[解答]
(1)drug rash | (2)drug hypersensitivity |
(3)pupillary reaction | (4)arteriostenosis |
(5)alcoholism |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題2】(輸血) 正しいのはどれか。 | ア:正常な止血のためには、第 VIII 因子は正常の30~40%程度の活性が必要である。 イ:正常な止血のためには、第 IX 因子は正常の30~40%程度の活性が必要である。 ウ:正常な止血のためには、von Wilebrand因子は正常の30~40%程度の活性が必要である。 エ:正常な止血のためには、第 X III 因子は正常の10%程度の活性が必要である。 オ:正常な止血のためには、第 II 因子(プロトロンビン)は正常の20%程度の活性が必要である。 |
[解説] 正常の止血のためには、第 VIII 因子、第 IX 因子、von Wilebrand因子は正常の30~40%程度の活性が必要であるが、他の因子は正常の20%程度の活性が存在していれば十分である。第 VIII 因子は内因性凝固経路に関係し、第 V 因子は共通経路に関係する。したがって、PT、aPTTともに延長している場合には、これらの凝固因子不足が疑われる。
[正解] 全て [出典] LiSA Vol3-No1-p30(1996)
【トラブル・シューティング】~麻酔緊急Vol.2p46 (気管切開)『気管切開患者の誤嚥の問題』 肺切除術後の気切患者で気管支瘻閉鎖術が予定され、気切孔より緩徐麻酔導入し左DLTを挿入し手術開始後より、気道内圧上昇、換気困難、酸素飽和度低下をきたした。声門下と気切孔の間に貯溜していた食物残渣が気管内に押し込まれたためであった。気切患者では嚥下反射を含む上気道反射の機能低下があり、誤嚥が起きやすい状態である。気切患者に経口挿管が必要な場合は、声門下より気管孔に至る部分に貯溜している誤嚥物を十分に除去してから、麻酔導入を行うべきである。さらに気管内挿管後にはファイバーによる気道内部の点検が必要である。 |
【問題3】(溺水・中毒・体温) 次のベンゾジアゼピン系薬剤のうち、もっとも血中半減期の長いのはどれか? | 1) フルマゼニル 3) フルニトラゼパム 5) ジアゼパム | 2) ミダゾラム 4) ニトラゼパム |
[解説] ジアゼパム(=セルシン、ホリゾン)の血中半減期=30時間(32時間)、ニトラゼパム(ネルボン)=25時間、フルニトラゼパム(サイレース、ロヒプノール)=20時間(24時間)、ちなみにベンゾジアゼピン系拮抗薬であるアネキセート(フルマゼニル)の半減期は1時間(49分)である。比較すると極めて短いので再睡眠が起こるということ。したがって覚醒状態を維持するには持続投与が必要となるが、ベンゾジアゼピン系製剤による中毒か否かの鑑別に適応を限定した方がよいとの考えもある。
[正解] 5 [出典] ポケット医薬品集91年P375
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