■臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題■ 2015-03-18
【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (o___) (a_____) : 経口エアウェイ (2) (e________________) (d___________) : 電導収縮解離 (3) (p________) (e_________) : 呼気延長 (4) (____a) : 無呼吸/呼吸停止 (5) (___________a) : 部位錯誤/異所感覚 |
[解答]
(1)oral airway | (2)electromechanical dissociation |
(3)prolonged expiration | (4)apnea |
(5)alloesthesia |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題2】(肝・腎・消化管) 腹部の聴診を行う場合、最低どれくらいの時間以上同一部位で聴く必要があるか? | ||||
1) 3分 | 2) 15秒 | 3) 60秒 | 4) 30秒 | 5) 5分 |
[解説] 急性腹症の患者で腹部の所見として腸音の聴取を行なう場合、同一部位で最低30秒間、通常1分間臍上で行なう。(1)腸音亢進:高調で長く強い場合→不完全腸閉塞、metalic sound→完全腸閉塞、原因=運動亢進状態(部分的閉鎖、下痢、胃腸炎、小腸内容液貯溜) (2)腸音の消失=麻痺性イレウス~重篤な状態(急性腹症の場合は腹膜炎の存在)を示している。原因=腹膜炎・腸管梗塞・電解質不均衡・肺炎・開腹術後
[正解] 4 [出典] 内科レジデント実践マニュアルP141
【問題3】(麻酔の歴史) 誤りはどれか? | ア:チオペンタールが臨床に用いられてから50年以上経過している。 イ:華岡青州が通仙散を乳癌手術に用いたのは1800年代初頭である。 ウ:Mortonのエーテル公開実験とWellsの亜酸化窒素麻酔はほぼ同年代である。 エ:コカインの点眼による局所麻酔は1800年代の後期に行われた。 オ:スキサメトニウムの臨床使用は1900年代初頭である。 |
[解説] チオペンタールの最初の使用は1934年である。華岡青州が通仙散を乳癌手術に用いたのは1804年である。Mortonのエーテル公開実験は1846年、Wellsの亜酸化窒素麻酔は1844年(失敗する)である。コカインの点眼は1884年である。スキサメトニウムはBruckeらにより1951年に使用された。
[正解] (オ) [出典] 第34回麻酔指導医認定筆記試験:A35
【問題4】(静脈麻酔) ミダゾラムについて正しいのはどれか。 | ア:組織に対する刺激が少なく、局所耐容性が高い。 イ:逆向性健忘効果がある。 ウ:麻酔導入薬として使用できない。 エ:臨床使用量では、筋弛緩薬の作用に対する影響は少ない。 オ:末梢血管抵抗を減少させる。 |
[解説] 組織に対する刺激性が少ないので、筋肉内注射部位や静脈内注射部位に痛みを起こさない。ミダゾラムは短時間の前向性健忘を起こすが、逆向性健忘は起こさない。ミダゾラムは、全身麻酔の導入薬として安全、かつ有効であり、特にリスクの高い患者、バルビツレートの使用が好ましくない重症心血管疾患患者に対して有効である。神経筋伝達にも、筋弛緩薬の作用にも影響を及ぼさない。体血管抵抗を減少させる。
[正解] (ア)、(エ)、(オ) [出典] 第30回麻酔指導医認定筆記試験:A20
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