■臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題■ 2016-02-15
【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (p____) (s_______) (a_______) : パワースペクトル解析 (2) (l___) (m___) (t____) : 左主幹部動脈 (3) (a_____) (c______) : 大動脈連結人工血管 (4) (___________y) : 伝導率 (5) (r_______) (m_________) : 反応性代謝[生成]物 |
[解答]
(1)power spectrum analysis | (2)left main trunk |
(3)aortic conduit | (4)conductivity |
(5)reactive metabolite |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題2】(老人麻酔) 高齢者の特徴として誤りはどれか。 | ア:心筋梗塞は無痛性が多い。 イ:収縮期高血圧症が多い。 ウ:左室駆出率は運動負荷により増加する。 エ:術中出血時に頻脈になりにくい。 オ:血中ノルアドレナリン濃度は成人より高い。 |
[解説] 加齢に伴い虚血性心疾患例は増加し、無症状で心筋梗塞を発症することも多くなる。加齢に伴い大動脈は硬化し弾性を失う。左室は増加したインピーダンスに逆らって血液を駆出するため、加齢と共に収縮期高血圧例が増加する。安静時の左室駆出率は80歳代においても20歳代と差異が見られないが、運動負荷時の左室駆出率は60歳以上の老年者では安静時より低下する。自律神経機能低下のため、術中出血時に頻脈になりにくく、突然血圧低下をきたす。加齢と共に動脈硬化は進行し、心臓・血管支配の交感神経の緊張は亢進する。その結果、血中ノルアドレナリン濃度は上昇する。
[正解] (ウ) [出典] 第34回麻酔指導医認定筆記試験:B28
【問題3】(体液・電解質) 高ナトリウム血症について正しいのはどれか? | 1) 脱水がある 3) 溢水である 5) ナトリウム制限すべきである | 2) 高浸透圧血症である 4) 細胞外液量は正常のことが多い |
[解説] 高ナトリウム血症は必ず血漿浸透圧の上昇を伴う。→ADH分泌亢進による腎での水分再吸収量増加、口渇による飲水量の増加を呈する。一方、ADH分泌=0で、尿量>10L/dayであっても飲水が十分に行なわれていれば、血清ナトリウム濃度の上昇は軽度にとどまる。血漿浸透圧>290では口渇感が出現するからである。したがって、高ナトリウムを呈する場合には口渇中枢の異常(腫瘍性、本態性)、消化管の異常(狭窄、閉塞)、小児、衰弱、意識障害等の飲水の障害を伴っている。細胞外液量は低下していることが多いが、高ナトリウム血症からだけでは、細胞外液量の増減は推定できない。ナトリウム喪失以上に水分喪失があれば、高ナトリウム血症を呈し、この場合にはナトリウム制限は不要である。
[正解] 2 [出典] クリティカル記憶術1P226
■ Top 100 Secrets ■ Leave clinically weak patients intubated and support respirations until the patient can demonstrate return of strength. |
[Words & Phrases]
[出典]Anesthesia Secrets 3rd Edition
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