■臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題■ 2016-08-23





【問題1】(麻酔科学用語) 以下の略語のフルスペルと意味を答えよ。
(1) EPSP (2) PACU (3) MAT (4) ESR (5) VA

[解答]
(1)excitatory postsynaptic potential:興奮性シナプス後電位
(2)postanesthetic care unit:麻酔回復室
(3)medical antishock trousers:医療用抗ショックズボン
(4)electron spin resonance:電子スピン共鳴
(5)minute alveolar ventilation:分時肺胞換気量



[出典] 麻酔科学用語集 第3版



【問題2】(産科麻酔) 産科麻酔について正しいのはどれか?

ア:妊婦の血液量は、出産直前には1000~1500ml増加する。

イ:妊娠中は相対的貧血の状態となる。

ウ:分娩第1期の痛みは交感神経線維を介する。

エ:妊婦の中心静脈圧は上昇する。

オ:妊婦の貧血は大抵が鉄欠乏性貧血である。


[解説] ア:○:血漿量は40ml/kgから出産直前には70ml/kgまで増加し、血液量は、約1000~1500ml増加する。
イ:○:血漿量の増加に比し赤血球量の増加が遅れるため、妊娠中は相対的貧血の状態となる。
ウ:○:分娩第1期の痛みは子宮の収縮と頚管の拡大によるもので、交感神経線維を介して脊髄のTh10~L1の後角に入力される。
エ:×:循環血液量も心拍出量も増えるが、中心静脈圧は不変である。
オ:○:妊婦の貧血は大抵が鉄欠乏性貧血であり、ヘモグロビン量が10g/dl未満、または、ヘマトクリット値が30%未満の場合に貧血とされる。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p412-419



【問題3】(静脈麻酔) 次のうち正しいのはどれか。

ア:フェノチアジン系薬物によって生じる低血圧の治療薬として、ノルエピネフリンは不適当である。

イ:レセルピンは神経終末からのカテコラミンの遊離を増強する。

ウ:クロルプロマジンはドパミンの作用を増強する。

エ:ドロペリドールはLドーパの作用を増強する。

オ:ミダゾラムの血漿中濃度の半減期は、ベンゾジアゼピンの中で最も短い。


[解説] フェノチアジン系薬物による低血圧治療には、純粋のα受容体刺激薬よりはα・β刺激薬の方がより有効で、間接作用性α刺激薬よりも直接作用性α刺激薬(メトキサミン、フェニレフリン)の方が有効である。レセルピンは、脳・副腎髄質を含む多くの組織でカテコラミンとセロトニンの貯蔵を枯渇させる。クロルプロマジンはドパミン受容体を遮断するので、ドパミンの昇圧作用は減弱する。ドロペリドールはシナプス後受容体に作用してドパミンの神経伝達を減弱させるので、L-DOPAの作用を減弱させる。ジアゼパムの除去半減期21~37時間、ロラゼパム10~20時間、ミダゾラム1~4時間で最短である。


[正解] (オ) [出典] 第29回麻酔指導医認定筆記試験:A21





【問題4】(中枢神経) 意識障害の発現が急激な場合にはどれを考えるか?
1) 髄膜炎
4) 脳血栓
2) 慢性硬膜下血腫
5) 脳内出血
3) 脳腫瘍


[解説] 意識障害の発現が急激な場合には、くも膜下出血、脳塞栓、脳内出血などを考え、意識障害の発現が緩徐な場合には、脳血栓、慢性硬膜下血腫、脳腫瘍、頭蓋外疾患などを考える。頭部外傷後一旦清明となった後再び意識低下をきたした場合には急性硬膜外血腫を考える。


[正解] 5 [出典] クリティカル記憶術2P6

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