帝王切開分娩を受ける患者で非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)の鎮痛効力: メタ解析

The Analgesic Efficacy of Nonsteroidal Anti-inflammatory Agents (NSAIDs) in Patients Undergoing Cesarean Deliveries: A Meta-Analysis.
Reg Anesth Pain Med. 2016 Nov/Dec;41(6):763-772.

・帝王切開術後の痛みは、米国では約 3 人に 1 人の生産(生存しての出産)を占め、多くの患者で重症となりうる。非ステロイド性抗炎症薬(NSAID 類)は、術後疼痛の治療に有効である強力な鎮痛剤である。このメタアナリシスでは、術後の帝王切開患者における NSAID の鎮痛効果を評価した。

・医学系図書の PubMed、Cochrane、CENTRAL、Scopus、EMBASE データベースの電子文献検索を 2013 年 5 月に実施して、2015 年 1 月に最新のものとした(付録、補足デジタルコンテンツ 1、http://links.lww.com/AAP/A174)。検索は無作為化比較試験に限定した。主要評価項目変数は、視覚的アナログ尺度や数値評価スケールの疼痛スコアであった。副次評価項目には、術後の累積オピオイド消費量とオピオイド関連副作用(眠気/鎮静、悪心、嘔吐)が含まれた。データ抽出は 2 名のレビューアが別々に行った。抽出データは、レビューマネージャに入力した。

・22 件の無作為化対照試験が NSAID(N=639)を対照(N=674)と比較した。対照群よりも NSAID 群の患者の方が、12 時間(P=0.003)と 24 時間(P<0.001)後に低い疼痛スコアを報告した。サブ群解析では、静脈内/筋肉内(P<0.001)経路で NSAID を投与いされた患者は、24 時間での疼痛スコアの有意差を示したが、経口(P=0.39)または直腸経路(P=0.99)では有意差がなかった。NSAID 群では、24 時間の時点で体動時疼痛について有意に低い平均疼痛スコアが報告された(P=0.001)。対照群よりも NSAID 群患者の方が、オピオイド消費が有意に少なく(P<0.001)、有意に眠気/鎮静が少なかった(P=0.03)が、悪心や嘔吐に関しては群間に有意差はなかった(それぞれ、P=0.48 と P=0.17)。

・帝王切開分娩患者における NSAID の周術期の使用は、NSAID を投与されなかった人に比べて、疼痛スコアが有意に低く、オピオイド消費量が少なく、眠気/鎮静が少ないが、嘔気嘔吐には差がないという結果になるだろう。さらなる研究は、最適な NSAID 処方に取り組むべきで、患者満足度や授乳の質と言った患者中心の転帰に及ぼす、鎮痛改善の効果を調査する必要がある。

[!]:帝王切開後の NSAID 投与は、当然授乳中の母乳にも影響を及ぼすだろうから、新生児にどんな影響があるのかも興味があるな。

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