肩手術後鎮痛のための超音波ガイド下斜角筋間ブロックと鎖骨上ブロックの比較
・斜角筋間ブロックとは対照的に、肩関節手術に際しての鎖骨上ブロックの鎮痛有効性に関する情報はほとんどなかった。本研究は、肩手術に際しての斜角筋間と鎖骨上ブロックの鎮痛効力と副作用を比較することを目的とした。
・肩手術を予定された患者は、0.375% ロピバカイン 20ml を用いて、超音波ガイド下に斜角筋間(n=25)か、または鎖骨上ブロック(n=24)のいずれかを受けるように割り当てられた。著者らは、主要評価項目として術後鎮痛持続期間を、副次評価項目として、疼痛スコア、追加鎮痛、横隔膜運動、指先のしびれ患者満足度を評価した。
・術後鎮痛の持続時間は群間で統計的に差がなかった:鎖骨上ブロックの場合は 868(800-1440)分、斜角筋間ブロックの場合は 800(731-922)分(中央値の差 -85分、95%CI、-283~3分、P=0.095)。横隔膜麻痺の発生率は、斜角筋間ブロック群に比較して、鎖骨上ブロック群の方が、ブロック後 30 分(66.7% vs 92%、P=0.021)と麻酔回復室(62.5% vs 92%、P =0.024)の両方で有意に低かった。運動ブロックは、麻酔回復室では鎖骨上ブロック群の方が高かったが、24 時間後ではそうではなかった。他の副次評価項目は両群で同様であった。
・本研究では、鎖骨上と斜角筋間ブロックとの間で術後鎮痛持続時間に統計的に有意な差はなかった。しかし、肩手術後、鎖骨上ブロックは、斜角筋間ブロックと比較して、横隔膜麻痺の発生率が低いことと関連していた。
[!]:以前から指摘されていることだ。鎖骨上ブロックの方が横隔膜麻痺の発生率が低い。
【出典】
A comparison of ultrasound-guided interscalene and supraclavicular blocks for post-operative analgesia after shoulder surgery.
Acta Anaesthesiol Scand. 2017 Feb 5. doi: 10.1111/aas.12864. [Epub ahead of print]
・肩手術を予定された患者は、0.375% ロピバカイン 20ml を用いて、超音波ガイド下に斜角筋間(n=25)か、または鎖骨上ブロック(n=24)のいずれかを受けるように割り当てられた。著者らは、主要評価項目として術後鎮痛持続期間を、副次評価項目として、疼痛スコア、追加鎮痛、横隔膜運動、指先のしびれ患者満足度を評価した。
・術後鎮痛の持続時間は群間で統計的に差がなかった:鎖骨上ブロックの場合は 868(800-1440)分、斜角筋間ブロックの場合は 800(731-922)分(中央値の差 -85分、95%CI、-283~3分、P=0.095)。横隔膜麻痺の発生率は、斜角筋間ブロック群に比較して、鎖骨上ブロック群の方が、ブロック後 30 分(66.7% vs 92%、P=0.021)と麻酔回復室(62.5% vs 92%、P =0.024)の両方で有意に低かった。運動ブロックは、麻酔回復室では鎖骨上ブロック群の方が高かったが、24 時間後ではそうではなかった。他の副次評価項目は両群で同様であった。
・本研究では、鎖骨上と斜角筋間ブロックとの間で術後鎮痛持続時間に統計的に有意な差はなかった。しかし、肩手術後、鎖骨上ブロックは、斜角筋間ブロックと比較して、横隔膜麻痺の発生率が低いことと関連していた。
[!]:以前から指摘されていることだ。鎖骨上ブロックの方が横隔膜麻痺の発生率が低い。
【出典】
A comparison of ultrasound-guided interscalene and supraclavicular blocks for post-operative analgesia after shoulder surgery.
Acta Anaesthesiol Scand. 2017 Feb 5. doi: 10.1111/aas.12864. [Epub ahead of print]
この記事へのコメント