Q:全身麻酔後帰室前にチェックするべき事項は?
A:ざっくり言えば、「患者さんが覚醒していて、しっかり四肢運動ができれば帰っていいんじゃない?」ということになるだろう。
しかし、この状態を客観的に評価するための一定の基準がないと、担当麻酔科医の裁量によっていろんな状態で帰室させることになってしまいかねない。そこで、一般には、Aldrete スコアなどの基準が使用されている。
そもそも、このスコアリングシステムのオリジナルは、遠い昔(1970 年)に作成されたもので(A Postanesthetic Recovery Score.)、その後、酸素飽和度モニターが一般に普及した後(1995 年)に、「皮膚色(COLOR)」の項目が、「パルスオキシメータで測定した酸素飽和度」という項目に置き換えられて修正が加えられた。
これが、修正 Aldrete スコア(Modified Aldrete Score)というもので、現在でも一般に使用さている。
この修正されたスコアリングシステムでも、現代的な麻酔診療サービスから見ると不足している部分が多々あるのではないかと思われる。覚醒後のよくある訴えとして「疼痛」、「悪心嘔吐」、「震え」などはあっても、無視されてしまい、そのまま帰室許可が出てしまうのだ。
少しでも麻酔の質を上げようと心掛けるのであれば、これらの訴えも考慮に入れた新たな「帰室許可基準」を作成するべきだ。
・・・ということで、当院で通常使用しているのは「SRHAD 式リカバリ・スコア」というものだ。
いろいろな意見があるとは思うが、少なくとも「修正 Aldelete スコア」よりは「ま・し・な」スコアリングシステムだと自負している。
しかし、この状態を客観的に評価するための一定の基準がないと、担当麻酔科医の裁量によっていろんな状態で帰室させることになってしまいかねない。そこで、一般には、Aldrete スコアなどの基準が使用されている。
そもそも、このスコアリングシステムのオリジナルは、遠い昔(1970 年)に作成されたもので(A Postanesthetic Recovery Score.)、その後、酸素飽和度モニターが一般に普及した後(1995 年)に、「皮膚色(COLOR)」の項目が、「パルスオキシメータで測定した酸素飽和度」という項目に置き換えられて修正が加えられた。
これが、修正 Aldrete スコア(Modified Aldrete Score)というもので、現在でも一般に使用さている。
動作 | 命令で四肢を自発的に動かすことができる | 2 |
命令で二肢を自発的に動かすことができる | 1 | |
動かすことができない | 0 | |
呼吸 | 深呼吸と咳を自由にできる | 2 |
呼吸困難または制限された呼吸 | 1 | |
無呼吸 | 0 | |
循環 (血圧) | 麻酔前値との差<20% | 2 |
麻酔前値との差=20%~50% | 1 | |
麻酔前値との差>50% | 0 | |
意識 | 完全に覚醒 | 2 |
呼びかけで覚醒する | 1 | |
反応なし | 0 | |
酸素化 | 室内空気吸入で酸素飽和度>92% | 2 |
酸素吸入で酸素飽和度>90% | 1 | |
酸素吸入しても酸素飽和度<90% | 0 |
この修正されたスコアリングシステムでも、現代的な麻酔診療サービスから見ると不足している部分が多々あるのではないかと思われる。覚醒後のよくある訴えとして「疼痛」、「悪心嘔吐」、「震え」などはあっても、無視されてしまい、そのまま帰室許可が出てしまうのだ。
少しでも麻酔の質を上げようと心掛けるのであれば、これらの訴えも考慮に入れた新たな「帰室許可基準」を作成するべきだ。
・・・ということで、当院で通常使用しているのは「SRHAD 式リカバリ・スコア」というものだ。
いろいろな意見があるとは思うが、少なくとも「修正 Aldelete スコア」よりは「ま・し・な」スコアリングシステムだと自負している。
この記事へのコメント