■臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題■ 2017-03-08
【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (t______) (s__________) : テタヌス刺激/反復刺激 (2) (c______) (n______) (s________) : 中枢[神経]興奮薬 (3) (u______) (v_____) : 尿量 (4) (s_____) (p___) : ナトリウムポンプ (5) (________r) : 圧力計 |
[解答]
(1)tetanic stimulation | (2)central nervous stimulant |
(3)urinary volume | (4)sodium pump |
(5)manometer |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
■ これって常識? ■ 腎不全では,薬物投与法を調整せよ! |
1)腎不全時には,抗生物質,降圧薬,ジギタリス,経口血糖降下薬,H2 ブロッカー,高尿酸血症治療薬,NSAIDsなどが日常的薬剤として注意を要する.
2)腎機能障害時には,これらの薬剤の副作用発現頻度が高くなり,作用も過剰に現れやすい.
3)透析患者に薬剤を使用する際には,薬物の吸収,分布,代謝,排泄,除去が異なるため,薬物の透析性,薬物動態に関する情報に基づいて用量,用法を調節しなくてはならない.
4)Digoxinは高齢者や Ccr 10~50ml/minの患者では0.125mg/日を維持量とし,Ccr<10ml/minでは2~3日毎に投与する.また,血中濃度をモニターすることが望ましく,ジギタリス中毒症状(房室ブロック,心室性二段脈,黄視,悪心,嘔吐など)に注意する.
5)H2ブロッカーや高尿酸血症治療薬(allopurinol,probenecid),経口血糖降下薬,NSAIDsなどでは,骨髄抑制に注意が必要.
[出典] 知っているつもりの内科レジデントの常識非常識 第3章 378の常識~腎臓編
【問題2】(血液) 弁置換患者について次のうち正しいのはどれか。 | ア:機械弁と生体弁では、機械弁の方が血栓塞栓症発症率が高い。 イ:大動脈弁置換と僧帽弁置換では僧帽弁の方が血栓塞栓症発症率が高い。 ウ:ワーファリン抗凝固療法中の患者にビタミンKを投与すると、数日から約2週間は抗凝固効果は得られない。 エ:機械弁置換術後の患者は術前に心臓カテーテル検査を行うべきである。 オ:緊急手術でも心エコー検査は必須である。 |
[解説] 血栓塞栓症発症率:機械弁>生体弁。大動脈弁置換<僧帽弁置換(1.09~1.35% vs 1.63~1.75%)。ワーファリン抗凝固療法中の患者にビタミンKを投与すると、数日から約2週間は抗凝固効果は得られないので、現在出血中であるとか大出血でない限りビタミンKは投与すべきではない。手術までに時間的余裕がある場合、心エコーで左房内血栓の有無や、人工弁の可動性の良否、他の弁の評価、壁運動の良否、心嚢液貯溜の有無などの評価のため、心エコーは有用であるが、心臓カテーテル検査やCT、MRI検査は必要ない。
[正解] (ア)、(イ)、(ウ) [出典] LiSA Vol6-No6-p574(1999)
【問題3】(呼吸) 混合静脈血の二酸化炭素分圧はどれくらいか? | 1) 54mmHg 4) 36mmHg | 2) 50mmHg 5) 60mmHg | 3) 46mmHg |
[解説] 動脈血の二酸化炭素分圧=40mmHg、混合静脈血の二酸化炭素分圧=46mmHg
[正解] 3 [出典] クリティカル記憶術1P132
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