Q:Cormack-Lehane 分類とは?

A: Cormack-Lehane システムは、直接喉頭鏡によって得られた視野を見える構造物に基づいて分類する。当初、麻酔科研修医が直面する可能性のあるシナリオを模擬的に再現する方法として、1984 年に R.S. Cormack と J. Lehane によって最初に記述された。[1]
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グレード 2 を細分した改訂版が 1998 年に記述された。[2][3]

【 改訂 Cormack-Lehane 分類 】
グレード説明おおよその頻度挿管困難の可能性
1声門全景68~74%<1%
2a声門の一部21~24%4.3~13.4%
2b声門の下端か、披裂軟骨のみ3.3~6.5%65~67.4%
3喉頭蓋のみで、声門は見えない1.2~1.6%80~87.5%
4声門も喉頭蓋も見えない極稀可能性が非常に高い

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<参考文献>
[1] Difficult tracheal intubation in obstetrics Anaesthesia, 1984, Volume 39, pages 1105-1 I1 1
[2] Evaluation of an improved scoring system for the grading of direct laryngoscopy Anaesthesia, 1998, 53, pages 1041–1044
[3] The modified Cormack-Lehane score for the grading of direct laryngoscopy: evaluation in the Asian population. Anaesthesia and Intensive Care. 30 (1): 48–51
【出典】
Wikipedia;Cormack-Lehane classification system


【解説1】:単に喉頭展開して得られた視野ではなくて、BURP などの外的操作も加えて得られた最良の視野を分類したもの。グレードがワンランク上がるにしたがって、その出現確率は 1/4~1/5 程度に低下していくとともに、挿管困難の可能性が増加する。

【解説2】:オリジナルの分類の意図するところは、記録することが目的ではなく、直接喉頭鏡の初心者に、喉頭展開後に、喉頭視野に応じた戦略の進め方を提示することであった。
 グレード1 ⇒ そのまま挿管
 グレード2 ⇒ ガムエラスティック・ブジーで視野下に挿管
 グレード3 ⇒ ガムエラスティック・ブジーで盲目的に挿管
 グレード4 ⇒ 気管支ファイバーによるファイバー挿管

【解説3】:オリジナルの分類(グレード)が、1-2-3-4 であったのに対して、これが修正されたのは、グレード 2 の幅が広くて、2a と 2b では、挿管困難(2 回以上の試技が必要か、特別な装備が必要と定義)である確率がずいぶんと異なるからである。

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