右鎖骨下静脈カテーテルの挿入長を推定するためのランドマークベースの局所解剖法と数式法の比較研究

・長期の中心静脈路確保を必要とする重症疾患患者には、鎖骨下静脈カテーテル法(CVC)が用いられる。それらの挿入長を推定するための標準法はない。本研究では、右鎖骨下 CVC の挿入長を推定するためのランドマーク式局所解剖法と数式法を比較した。

・鎖骨下 CVC を必要とする集中治療室に入室した患者 260 名を、局所解剖法または数式法(各群 130 名)のいずれかに無作為に割り当てた。カテーテルの先端位置を処置後の胸部X線で測定した。主要評価項目はカテーテル再留置の必要性であった。統計分析は、Mann-Whitney 検定とχ二乗検定を、Windows バージョン18.0(Armonk、NY:IBM Corp)の SPSS を使用して行った。

・両法によって留置されたカテーテルのほぼ半分が、気管分岐部より 1cm 下方に位置し、位置の再調整が必要であった。

・どちらの手法も、右鎖骨下 CVC の挿入長の概算には有効ではなかった。

[!]:数式法は Peres の式:「身長÷10-2」を、局所解剖法は、Kim らの方法で、針の刺入点から同側の鎖骨切痕を経て、右第 2 肋軟骨の胸骨柄結合へ至る点にカテーテルを自然湾曲を保って置くことによって推定した。Peres の式を「身長÷10-3」と修正すれば、結果は違っただろう。

【出典】
A comparative study of landmark-based topographic method versus the formula method for estimating depth of insertion of right subclavian central venous catheters
Indian J Anaesth 2016;60:496-8

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