Q:循環血液量と血管内液はどう違う?

A:循環血液量は、循環系に存在する血液量で、体重の 1/13 とか、8% とか言われています。体重が 50kg の成人ならば、通常は 4 リットルくらいあります。

一方、血管内液はどれくらいあるかというと・・・

体重の 60% が水分で、そのうち 2/3 は細胞内にあり細胞内液(体重の 40%)と呼ばれ、残りの 1/3 は細胞外にあり細胞外液(体重の 20%)と呼ばれています。さらに、細胞外液の 3/4 は、細胞と細胞の間にある間質に存在し、間質液(体重の 15%)と呼ばれ、残りの 1/4 が血管内に存在して血管内液(体重の 5%)と呼ばれています。したがって、体重が 50kg の成人ならば、血管内液は通常は 2.5 リットルくらいあるということになります。

循環血液量が体重の 8% であるのに対して、血管内液は体重の 5% であり、体重 50kgi の成人では、循環血液量は 4 リットルに対して、血管内液は 2.5 リットル あります。

「この差はな~に?」と問われて、即答できる人は、血液について十分理解できていると言えます。
答えられない人は、「ボ~ッと生きてんじゃねえよ!!」とチコちゃんに叱られてしまいます。

この差は、血液に含まれている細胞成分(ほとんどが赤血球)です。もう少し厳密にいうと、血液に含まれているタンパク質成分もこの差に含まれます。血液は「液」と呼ばれているので、ついつい液体だと思いがちですが、実は、血液量の 3/8 程度は細胞成分(ほとんどが赤血球)が占めています。したがって、血液は、水分構成でいうと、体重の 5% にあたる血管内液と、血管内に存在する細胞成分の細胞内液(体重の 3%)とが混合したものなのです。

では、次の質問:「Q:循環血液量に占める細胞成分の割合は、検査データ上では何と呼ばれているでしょうか?」

 ▼

 ▼

 ▼

A:答えは、「ヘマトクリット」です。通常、ヘマトクリットの正常値は、性別により若干異なっており、
男性 39.7~52.4%、女性 34.8~45.0% とされています。

細胞成分(体重の 3%)/循環血液量(体重の 8%)=3/8=0.375=37.5%

女性では、まさにこの値になっていますね。

循環血液量と血管内液量、そして、ヘマトクリット値との関係、納得できたでしょうか?

ちなみに、ヘモグロビン値とヘマトクリット値の関係は、「ヘマトクリット値≒ヘモグロビン値×3」。これは極端な血液疾患がない限り、相互変換可能な数値で、この関係は覚えておいて損はないと思います。

この記事へのコメント

silkhat
2019年01月28日 07:26
なんか昔は「循環血液量」と「循環血漿量」とかって言葉で分けてましたね。RBCとFFPで計算式違ったり。Hb×3=Hctは良く使ってます。
SRHAD-KNIGHT
2019年01月28日 07:56
silkhatさま、コメントありがとうございます。
「Hb×3=Hct」は、研修医の頃に先輩から教えていただいたのですが、意外と本には記載されていない気がしますね。
「挿管チューブの深さは、太さ(ID)の 3 倍より深くしない」というのも経験的ではありますが、覚えておいて損はないと思います。

この記事へのトラックバック