■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2019/02/25
【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (o__________) (i_________) : 経口挿管 (2) (m_____) (a_________) (v__________) : 用手人工換気 (3) (v_________) (n______) (s_____) : 自律神経系 (4) (j__) (v__________) : ジェット換気 (5) (e________) : 子癇 |
[解答]
(1)orotracheal intubation | (2)manual artificial ventilation |
(3)vegetative nervous system | (4)jet ventilation |
(5)eclampsia |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題2】(輸血) 他家血輸血の短所はどれか。 | ア:移植片対宿主反応 ウ:容血反応 | イ:悪性腫瘍の再発率の増加 エ:肝炎感染 |
[解説] 移植片対宿主反応(GVHD)は、輸血血液に1500-5000ラッドの照射を行い白血球を除去することで防止できる。輸血は免疫反応を修飾する可能性がある。輸血を受けた患者では悪性腫瘍の再発率が高いこと、輸血を受けた患者では移植腎の生着率がよいことが報告されている。急性容血反応の一番の原因は、事務的な誤り(human error)であることに注意する。レシピエントの抗体が、不適合のドナーの赤血球に結合し、補体反応が起こり容血する。容血尿、低血圧、出血傾向を認める。感染症の伝染では、肝炎(特に、非A非B肝炎)、HIV感染症、サイトメガロウイルス感染症(免疫抑制のある患者)などが問題となる。
[正解] (全て) [出典] 麻酔科クリニカル問題集
【問題3】(麻酔薬) 開腹手術中の腹壁の筋弛緩を維持するためにはTOFでどうあるべきか? | 1) T4消失 3) TOFrasio<25% 5) TOFrasio<70% | 2) T3消失 4) TOFrasio<50% |
[解説] 腹部手術における筋弛緩状態としては、TOFで1~2発目の反応がでるようにしておけば、十分な筋弛緩が得られる。とくにイソフルランやセボフルランのような筋弛緩作用を増強する薬物や、2%メピバカインやリドカインなど高濃度の局所麻酔薬を用いた硬膜外麻酔の場合には、よい筋弛緩効果が得られる。TOFガード解説ビデオでは、上腹部手術ではT1がでる程度に、下腹部手術ではT2が出る程度にコントロールし、T2出現でリバース可能、TOFratio>70%で抜管可能としている。
[正解] 2 [出典] 高齢者の麻酔p164
【問題4】(膜透過性) 次のうち正しいのはどれか。 | ア:脂溶性物質は水溶性物質に比べて細胞膜を通過しやすい。 イ:非イオン化物質はイオン化物質に比べて細胞膜を通過しやすい。 ウ:ナトリウムイオンはクロールイオンに比べて細胞膜を通過しやすい。 エ:ドナンの膜平衡は細胞の膨化を防いでいる。 |
[解説] 細胞膜の脂質二重層は、水溶性物質(イオン、ブドウ糖など)に対してはほとんど不透過性であるが、脂溶性物質(酸素、二酸化炭素、エチルアルコールなど)は容易に通過する。非イオン化物質はイオン化物質に比し細胞膜を通過しやすい。
[正解] (ア)、(イ)、(ウ)?、(エ)? [出典] 第31回麻酔指導医認定筆記試験:A3
この記事へのコメント