ビデオ喉頭鏡 vs 直接喉頭鏡を用いた困難ではない気道への挿管:無作為化並行群試験
・ビデオ喉頭鏡は困難気道に挿管するために推奨されている。本研究は、ビデオ喉頭鏡が直接喉頭鏡と比較して挿管成功率を非困難気道の患者においてさらに改善できるかどうかを調査することを目的とした。
・合計で、待機的腹部手術が予定された 360 人の患者は、無作為にビデオ喉頭鏡(n=179)か、または直接喉頭鏡(n=181)のいずれかを使用して挿管されるよう割り当てられた。以下のパラメーターを測定した。甲状頤間距離、胸骨頤間距離、気管カテーテルの形状角度。声門開大度。
・ビデオ喉頭鏡群における声門開大度 I~II の患者の割合は 100% であったのに対して、直接喉頭鏡群では 63.5% であった(P<0.001)。初回挿管試行の成功率は、ビデオ喉頭鏡を使用した場合 96.1% であったのに対し、直接喉頭鏡を使用した場合 90.1% であった(P=0.024)。ビデオ喉頭鏡を使用した挿管成功率は 100% であったのに対して、直接喉頭鏡を使用した場合は 94.5% であった(P=0.004)。直後の口腔咽頭損傷は、直接喉頭鏡を用いて挿管された患者では 5.1% に発生したのに対して、ビデオ喉頭鏡を用いた場合は 1.1% に発生した(P=0.033)。術後 1 日目の明らかな嗄声は、直接喉頭鏡を用いて挿管された患者で 7.9 % であったのに対して、ビデオ喉頭鏡を用いた場合は 2.8% であった(P=0.035)。声門露出度とカテーテル形状角度は、気管挿管失敗の独立危険因子であった。甲状頤間距離、形状角度、声門露出時間、手術体位は術後合併症の独立危険因子であった。甲状頤間距離と声門露出時間は 2 日以上続く合併症の独立危険因子であった。
・非困難気道を有する患者で、ビデオ喉頭鏡を用いた挿管は、直接喉頭鏡よりも、挿管成功率が有意に高く、術後合併症が有意に少なかった。
[!]:ビデオ喉頭鏡による挿管は、直接喉頭鏡による挿管よりも挿管成功率が高く、術後合併症が少ない。
【出典】
Intubation of non-difficult airways using video laryngoscope versus direct laryngoscope: a randomized, parallel-group study.
BMC Anesthesiol. 2019 May 15;19(1):75. doi: 10.1186/s12871-019-0737-3.
・合計で、待機的腹部手術が予定された 360 人の患者は、無作為にビデオ喉頭鏡(n=179)か、または直接喉頭鏡(n=181)のいずれかを使用して挿管されるよう割り当てられた。以下のパラメーターを測定した。甲状頤間距離、胸骨頤間距離、気管カテーテルの形状角度。声門開大度。
・ビデオ喉頭鏡群における声門開大度 I~II の患者の割合は 100% であったのに対して、直接喉頭鏡群では 63.5% であった(P<0.001)。初回挿管試行の成功率は、ビデオ喉頭鏡を使用した場合 96.1% であったのに対し、直接喉頭鏡を使用した場合 90.1% であった(P=0.024)。ビデオ喉頭鏡を使用した挿管成功率は 100% であったのに対して、直接喉頭鏡を使用した場合は 94.5% であった(P=0.004)。直後の口腔咽頭損傷は、直接喉頭鏡を用いて挿管された患者では 5.1% に発生したのに対して、ビデオ喉頭鏡を用いた場合は 1.1% に発生した(P=0.033)。術後 1 日目の明らかな嗄声は、直接喉頭鏡を用いて挿管された患者で 7.9 % であったのに対して、ビデオ喉頭鏡を用いた場合は 2.8% であった(P=0.035)。声門露出度とカテーテル形状角度は、気管挿管失敗の独立危険因子であった。甲状頤間距離、形状角度、声門露出時間、手術体位は術後合併症の独立危険因子であった。甲状頤間距離と声門露出時間は 2 日以上続く合併症の独立危険因子であった。
・非困難気道を有する患者で、ビデオ喉頭鏡を用いた挿管は、直接喉頭鏡よりも、挿管成功率が有意に高く、術後合併症が有意に少なかった。
[!]:ビデオ喉頭鏡による挿管は、直接喉頭鏡による挿管よりも挿管成功率が高く、術後合併症が少ない。
【出典】
Intubation of non-difficult airways using video laryngoscope versus direct laryngoscope: a randomized, parallel-group study.
BMC Anesthesiol. 2019 May 15;19(1):75. doi: 10.1186/s12871-019-0737-3.
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