■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2021/09/29

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【問題1】(溺水・中毒・体温) 急性アルコール中毒で致命的となるもっとも多い原因は何か?
1) 換気量の確保不能状態
3) 脱水
5) アシドーシス
2) 低血糖
4) 低体温


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[解説] 急性アルコール中毒で致命的となるもっとも多い原因は換気量の確保不能状態である。「寝ゲロであの世行き」。昏睡時の舌根沈下、吐物による気道閉塞、呼吸抑制などによる。飲酒時には腹いっぱいに食べていることも多く、吐物誤嚥の危険性が高い。したがって、治療上も呼吸管理が最も重要である。その他の治療としてはVGOT(脱水補正、低血糖に注意、低体温防止)。脱水補正としては乳酸リンゲル液投与(ビタミンBとくにB1、B6を投与、低血糖があれば糖を加える)、体温は34度以上を確保、


[正解] 1 [出典] クリティカル記憶術2P139




【問題2】(代謝・内分泌) 低血糖の治療に際し経口摂取も血管確保も困難な場合には何をどう投与するか?
1) 経胃管的ペットシュガー
3) デカドロン筋注
5) グルカゴン筋注
2) ハイドロコルチゾン筋注
4) ブドウ糖筋注


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[解説] 低血糖性昏睡の場合の治療は、(1)50%ブドウ糖液50ml静注→血糖値を100mg/dl上昇させる。ブドウ投与のための血管確保に手間取る場合には、グルカゴン1単位(約1mg)を筋注→10分以内に血糖は上昇する。  (2)ついで血糖値150〜200mg/dlを目標に10%ブドウ糖液点滴.  (3)1時間経っても意識が改善しない場合には脳浮腫を考え、ハイドロコーチゾン100mg静注  (4)さらに1時間後も覚醒しなければ、デキサメサゾン10mg静注/6時間毎投与.グリセオール500ml/2時間/8時間毎投与.(この段階では脳専門医にコンサルトする。)


[正解] 5 [出典] クリティカル記憶術2P71



【問題3】(麻酔) 麻酔回路について正しいのはどれか?

ア:Mapleson D回路はMagill回路とも呼ばれる。

イ:Mapleson回路の欠点は余剰ガスの処理が難しいことである。

ウ:ソーダライムの主成分は水酸化カルシウムである。

エ:エーテルやクロロホルムをしみこませた布は閉鎖回路の例である。

オ:100gのソーダライムで最大23Lの二酸化炭素が吸着できる。


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[解説] ア:×:Mapleson A回路はMagill回路とも呼ばれる。(Mapleson A → MA gill)Sir Ivan Whiteside Magill(1888-1986)は、気管挿管を考案し、Magill鉗子を作り、Mapleson A回路を考案して使用した。
イ:○:Mapleson回路の欠点は、新鮮ガス流量が多いことに加えて、温度と湿度の保持ができないこと、余剰ガスの処理が難しいことである。
ウ:○:ソーダライムの主成分は水酸化カルシウムである。二酸化炭素と反応して熱と水と炭酸カルシウムを産生する。
エ:×:エーテルやクロロホルムをしみこませた布は開放回路の例である。最初の全身麻酔が施行されたときに用いられた回路は、この意味で開放回路である。
オ:○:100gのソーダライムで最大23Lの二酸化炭素が吸着できる。



[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p129-132


■ Top 100 Secrets ■
When other causes have been ruled out,persistent and refractory hypotension in trauma or other critically ill patients may be due to hypocalcemia or hypomagnesemia.

[Words & Phrases] ◆ rule out : 除外する
◆ refractory [rifrae'ktэri] : 難治性の


[出典]Anesthesia Secrets 3rd Edition

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