病的肥満患者における深い筋弛緩の解除に対する補正体重および総体重に基づくスガマデクスの用量の有効性および安全性
・腹腔鏡下肥満症手術を受けた病的肥満患者において、深いロクロニウム誘発性筋弛緩(NMB)に対する補正体重(CBW)により算出したスガマデクスの用量の有効性と安全性を検討した。
・病的肥満患者 125 人を 3 群に無作為に割り付けた:(1)CBW群、n=50、(2)総体重(TBW)群、n=50、(3)対照群、n=25。深い NMB はロクロニウムの持続注入により維持された。PTC 1〜2回が得られた時に、CBW または TBW で計算した 4 mg/kg のスガマデクスを投与した。
・CBW 群、TBW 群ともに 5 分以内に全員が四連反応(TOF)比 0.9 まで回復した。スガマデクス投与開始から TOF 比 0.9 までの回復時間は、CBW 群、TBW 群でそれぞれ 2.2±0.7 分、2.0±0.7 分であった。したがって、病的肥満患者におけるロクロニウム誘発性深い NMB の拮抗において、CBW を用いて算出したスガマデクスの投与量は、TBW を用いて算出した投与量と比較して劣らないことがわかった。
・病的肥満患者におけるロクロニウム持続注入後の深い NMB の拮抗には、CBW を用いて算出したスガマデクス 4 mg/kg の投与が有効かつ安全であることが示された。
・病的肥満患者 125 人を 3 群に無作為に割り付けた:(1)CBW群、n=50、(2)総体重(TBW)群、n=50、(3)対照群、n=25。深い NMB はロクロニウムの持続注入により維持された。PTC 1〜2回が得られた時に、CBW または TBW で計算した 4 mg/kg のスガマデクスを投与した。
・CBW 群、TBW 群ともに 5 分以内に全員が四連反応(TOF)比 0.9 まで回復した。スガマデクス投与開始から TOF 比 0.9 までの回復時間は、CBW 群、TBW 群でそれぞれ 2.2±0.7 分、2.0±0.7 分であった。したがって、病的肥満患者におけるロクロニウム誘発性深い NMB の拮抗において、CBW を用いて算出したスガマデクスの投与量は、TBW を用いて算出した投与量と比較して劣らないことがわかった。
・病的肥満患者におけるロクロニウム持続注入後の深い NMB の拮抗には、CBW を用いて算出したスガマデクス 4 mg/kg の投与が有効かつ安全であることが示された。
ひこ
実際のところ、非脱分極性筋弛緩剤は低脂溶性なので、脂肪量まで含めた実体重で計算した用量で拮抗する必要はない。
【出典】
Efficacy and safety of sugammadex doses calculated on the basis of corrected body weight and total body weight for the reversal of deep neuromuscular blockade in morbidly obese patients
J Int Med Res. 2021 Jan;49(1):300060520985679.
Efficacy and safety of sugammadex doses calculated on the basis of corrected body weight and total body weight for the reversal of deep neuromuscular blockade in morbidly obese patients
J Int Med Res. 2021 Jan;49(1):300060520985679.
この記事へのコメント