心臓手術における術前貧血と貧血治療:系統的レビューとメタ分析

正常 vs 貧血2.png心臓手術における貧血と貧血重症度が患者の転帰に及ぼす影響を評価し、術前治療が術後に有益であるかどうかを明らかにするために、系統的レビューとメタ分析を行うことを目的とした。

・2022 年 10 月 1 日までに発表された観察研究および無作為化研究について、4 つの国際データベースを検索した。研究の質はNewcastle-Ottawa スコアと Cochrane Risk-of-Bias 2 ツールで評価し、エビデンスの確実性は GRADE アプローチで評価した。主要転帰である死亡率、副次評価項目である在院日数(LOS)および集中治療室、術後合併症についてランダム効果メタ分析を行った。副次的解析の一環として、短期の術前貧血治療を分析し、これらの治療プログラムの有効性を評価するために無作為化試験の試験逐次解析を実施した。

・35 件の研究(159,025 例)を一次メタ分析に組み入れた。術前貧血は死亡率の増加と関連していた(オッズ比[OR]、2.5;95% 信頼区間[CI]、2.2〜2.9;P<0.001、高い確実性)。研究値のメタ回帰では、ヘモグロビン値が低い研究および男性患者の割合が低い研究が死亡リスクの増加と関連していることが明らかになった。術前貧血はまた、LOS および術後合併症の増加とも関連していた。著者らの二次解析(7 試験、1,012 例)では、短期間の術前貧血治療は死亡率を有意に減少させなかった(OR、1.1;95%CI、0.65〜1.9;P=0.69)。試験逐次解析では、治療プログラムが有益か有害かを結論づけるには十分なエビデンスがないことが示唆された。

術前貧血は心臓手術後の死亡率および罹患率と関連している。現在の貧血治療プログラムの有効性を検証するため、さらなる研究が必要である。

貧血の多くは慢性的なものなので、短期的治療で単にヘモグロビン値を上昇させるだけでは、あまり効果はないのだろう。

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