■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2023/11/17

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【問題1】(静脈麻酔薬と吸入麻酔薬) 次の語句を説明し、小さい順に並べよ。
ア:MAC
ウ:MAC−bar
イ:MAC−awake
エ:AD95

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[解説] ア:MACとは、イヌの尻尾をコッヘルで掴んだり、人に皮膚切開を加えたとき、50%のヒトまたはイヌが体動を示さない1気圧下における肺胞濃度を言う。イ:MAC−awakeは、覚醒してくる最小肺胞濃度をいう。ハロタンのMAC-awakeはMACの59%、イソフルランの場合は29%である。ウ:MAC−barは、皮膚切開を加えたとき、50%のヒトがノルエピネフリンの上昇を示さず(block adrenagic response)、血行動態の変化を示さない最小肺胞濃度である。ハロタンの場合には1.45MAC、エンフルランの場合には1.65MACに相当する。麻薬などの投与により減少する。エ:AD95は、95%のヒトが皮膚切開に反応しない最小肺胞濃度をいう。ハロタンで0.90%、イソフルランで1.68%である。


[正解] (イ)、(ア)、(エ)、(ウ) [出典] 麻酔科クリニカル問題集



【問題2】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。

(1) (s________) (p_______) : 半腹臥位

(2) (e_____) (r_______) (a_________) : 誘発反応聴力検査

(3) (________c) : 催眠薬/催眠性の

(4) (c______________) : 頭蓋穿刺

(5) (________a) : 灼熱痛/カウザルギー


[解答]
(1)semiprone position(2)evoked response audiometry
(3)soporific(4)cephalocentesis
(5)causalgia


[出典] 麻酔科学用語集 第3版





【問題3】(呼吸) 気管内チューブのカフへの空気の注入量はどのくらいが適当か?
1) 3ml
4) 7ml
2) 量では決まらない
5) 10ml
3) 5ml


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[解説] 気管内チューブのカフへの空気注入量は、量では決まらない。気道内圧を20〜30cmH2Oに上昇させた時に洩れない程度の最低量を注入するのがよい。ICUなどで長期に気管内チューブを留置する場合にはカフ内圧は非常に重要となる。必要最低限の圧を加えるべきである。気管内チューブのカフ圧が30mmHg以上(気管壁の動脈圧を越える)のカフ内圧が持続して加わると、気管粘膜の血流を障害し気管粘膜のびらん→潰瘍形成→気管壁の壊死をきたす。気管軟骨は再生しないので壊死に陥ると必ず気管狭窄をきたす。侵襲がさらに腕頭動脈に及べば大出血をきたし救命はほぼ不可能となる。カフ圧>7cmH2O:リンパ流障害→浮腫、>25cmH2O:静脈鬱血→充血、>42cmH2O:毛細血管灌流停止→壊死


[正解] 2 [出典] クリティカル記憶術1p83




【問題4】(呼吸) フレンチサイズ(Fr)とミリメートル(mm)の関係はどれか?
1) Fr=外径(mm)×3
3) Fr=内径(mm)×3
5) Fr=内径(mm)×3+7
2) Fr=外径(mm)×4
4) Fr=外径(mm)×4


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[解説] フレンチサイズ(Fr)とミリメートル(mm)の関係は;Fr=外径(mm)×3。例えば、内径=7mm、外径=8mmの気管内チューブは8×3=24Frである。


[正解] 1 [出典]

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