■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2024/04/19
【問題1】(心臓・血管) CVP波形のc波は心電図上のどの成分に関係しているか? | ||||
1) P波 | 2) QRS波 | 3) T波 | 4) ST | 5) −−−− |
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[解説] 正常のCVP波形には3つの山(a,c,v波)と2つの谷(x,y谷)がある。a波は心電図のP波に結びついており、心房の収縮を表す。c波は、QRS波に結びついており右室の収縮に伴い三尖弁が右房の膨出することから生じる。x谷は心室の収縮後期に、三尖弁が下方に引かれることから生じる。v波はT波の後に生じ、三尖弁が開く前の右房の充満を表している。y谷は、v波の後に三尖弁が開いて心房が心室に血液を送り、空になった時に生じる。
[正解] 2 [出典] 心臓手術の麻酔P120
【問題2】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (n____) (s_________) : 神経刺激器/神経刺激装置 (2) (p___) (f___) (m____) : 最大流量計 (3) (s______) (a_________) : ステロイド麻酔薬 (4) (s_______) (h______) : うっ血性低酸素[症] (5) (s_________) (c__________) : 溶解係数 |
[解答]
(1)nerve stimulator | (2)peak flow meter |
(3)steroid anesthetic | (4)stagnant hypoxia |
(5)solubility coefficient |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題3】(モニター) 心電図について正しいものはどれか? | ア:PR間隔の正常範囲は0.08〜0.12秒である。 イ:低カリウム血症ではQTの延長がみられる。 ウ:心電図が高電位の場合は、鑑別診断として甲状腺機能低下症を考える。 エ:心電図では、心腔拡大や心肥大のある多くの患者を見落としてしまう。 オ:左脚ブロックではV1で、STセグメントの上昇を伴う深く幅広いS波(またはQS波)がある。 |
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[解説] ア:×:PR間隔の正常範囲は0.12〜0.20秒である。QRS間隔の正常範囲は0.05〜0.10秒である。QTcの正常範囲は男性で0.44秒以下、女性で0.46秒以下である。
イ:○:低カリウム血症では、U波の出現・増高、幅の広いT波、QT間隔の延長がみられる。
ウ:×:心電図が低電位の場合は、鑑別診断として慢性閉塞性肺疾患、甲状腺機能低下症、心嚢液貯留、全身の浮腫、アミロイドーシス、虚血性心筋症、肥満を考える。
エ:○:心電図では、心腔拡大や心肥大のある多くの患者を見落としてしまう。
オ:○:左脚ブロックではV1で、STセグメントの上昇を伴う深く幅広いS波(またはQS波)がある。
[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p157-163
【問題4】(中枢神経) 意識障害の発現が緩徐な場合どれを考えるか? | 1) 脳塞栓 3) 頭蓋外疾患 5) 脳動静脈奇形 | 2) 脳出血 4) くも膜下出血 |
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[解説] 意識障害の発現が急激な場合には、くも膜下出血、脳塞栓、脳内出血などを考え、意識障害の発現が緩徐な場合には、脳血栓、慢性硬膜下血腫、脳腫瘍、頭蓋外疾患などを考える。頭部外傷後一旦清明となった後再び意識低下をきたした場合には急性硬膜外血腫を考える。
[正解] 3 [出典] クリティカル記憶術2P6
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