小児におけるスフェンタニル誘発咳嗽の抑制におけるリドカイン静注の 50 %有効量:無作為化比較試験
・スフェンタニルのようなオピオイドは、その迅速な作用と優れた鎮痛効果により麻酔薬として使用されている。しかし、スフェンタニルは小児患者に大きな咳嗽を誘発する。一方、リドカインの静脈内投与は小児のオピオイド誘発性咳嗽を抑制するが、その毒性に対する麻酔科医の懸念からその使用は制限されている。そこで本研究では、小児患者におけるスフェンタニル誘発咳嗽(SIC)に対するリドカインの用量依存的静脈内投与の効果を評価することを目的とした。
・待機的扁桃摘出術±アデノイド切除を予定している年齢 3〜12 歳の患者 188 名を登録し、リドカインの投与量の差により 4 群に分けた: A 群(0mg./kg)、B 群(1mg./kg)、C 群(1.5mg./kg)、D 群(2mg./kg)である。主要評価項目は、全身麻酔導入時に観察された SIC の程度であった。副次評価項目は、T0、T1、T2、T3、T4、T5(挿管時=T0、その後 1分ごと)における SIC の発生率、平均動脈圧、心拍数であった。
・SIC の程度は A 群と D 群(P=0.04)、B 群と D 群(P=0.03)で有意差があった。さらに、A 群、B 群、C 群、D 群における SIC の発生率はそれぞれ 81%、87%、68%、64% であり、B 群と C 群の差(P=0.03)、B 群と D 群の差(P=0.0083)は統計学的に有意であった。血行動態パラメータには群間で統計学的な差は認められなかった。重度の咳嗽の発生率は、D 群と A 群との間(P<0.0001)、D 群と B 群との間(P<0.0001)、D 群と C 群との間(P<0.0001)でそれぞれ統計学的な差が認められた。
・リドカインは重篤な有害事象なしに用量依存的に SIC を抑制する。リドカインの静脈内投与は小児患者に安全かつ効率的に使用でき、有効量の中央値は 1.75mg/kg であった。
・待機的扁桃摘出術±アデノイド切除を予定している年齢 3〜12 歳の患者 188 名を登録し、リドカインの投与量の差により 4 群に分けた: A 群(0mg./kg)、B 群(1mg./kg)、C 群(1.5mg./kg)、D 群(2mg./kg)である。主要評価項目は、全身麻酔導入時に観察された SIC の程度であった。副次評価項目は、T0、T1、T2、T3、T4、T5(挿管時=T0、その後 1分ごと)における SIC の発生率、平均動脈圧、心拍数であった。
・SIC の程度は A 群と D 群(P=0.04)、B 群と D 群(P=0.03)で有意差があった。さらに、A 群、B 群、C 群、D 群における SIC の発生率はそれぞれ 81%、87%、68%、64% であり、B 群と C 群の差(P=0.03)、B 群と D 群の差(P=0.0083)は統計学的に有意であった。血行動態パラメータには群間で統計学的な差は認められなかった。重度の咳嗽の発生率は、D 群と A 群との間(P<0.0001)、D 群と B 群との間(P<0.0001)、D 群と C 群との間(P<0.0001)でそれぞれ統計学的な差が認められた。
・リドカインは重篤な有害事象なしに用量依存的に SIC を抑制する。リドカインの静脈内投与は小児患者に安全かつ効率的に使用でき、有効量の中央値は 1.75mg/kg であった。
ひこ
リドカインにオピオイド誘発性外装のy区政効果があるのなら、これまではプロポフォール・ロクロニウム投与前に投与していたが、フェンタニル投与の前、つまり、一番最初に投与した方がよいのかな。
【出典】
50% efficacy dose of intravenous lidocaine in supressing sufentanil-induced cough in children: a randomised controlled trial
BMC Anesthesiol. 2024 Apr 19;24(1):149.
50% efficacy dose of intravenous lidocaine in supressing sufentanil-induced cough in children: a randomised controlled trial
BMC Anesthesiol. 2024 Apr 19;24(1):149.
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