小児におけるプロポフォールとセボフルランによる維持麻酔後の術後疼痛の比較:系統的レビューとメタ分析

小児の疼痛.png・プロポフォールとセボフルランは小児の手術に最もよく使用される麻酔薬の 2 つである。いくつかの臨床試験のデータから、プロポフォールを麻酔維持に使用した場合、セボフルランと比較して術後疼痛発生率が低いことが示唆されているが、これは明らかではない。

このメタ分析では、小児手術におけるプロポフォールまたはセボフルランによる麻酔維持後の術後疼痛を比較した。PubMed Medline、Embase、Scopus、Web of Science、Cochrane Library から、小児におけるセボフルラン麻酔とプロポフォール麻酔の術後疼痛を比較した無作為化比較試験(RCT)を検索した。質評価の後、バイアス調整逆異質性法、I2による異質性、Doiプロットによる出版バイアスを用いてメタ分析を行った。

1174 人の小児を対象とした 13 件の RCT が組み入れられた。総合すると、セボフルラン群ではプロポフォール群と比較して、術後疼痛全体のオッズが 2 倍近く高いことが示唆された(オッズ比[OR] 1.88、95% 信頼区間[CI]1.12-3.15、I2=58.2%)。さらに、セボフルラン群の小児はプロポフォール群と比較して、疼痛スコアが高いオッズが高く(OR 3.18、95%CI 1.83-5.53、I2=20.9%)、術後にレスキュー鎮痛を必要とするオッズが 60% 増加した(OR 1.60、95%CI 0.89-2.88、I2=58.2%)。

吸入セボフルランで維持された小児は、プロポフォールで維持された小児と比較して、術後疼痛のオッズが高かった。また、セボフルランはプロポフォールと比較して、術後にレスキュー鎮痛を必要とする確率が高いことも示唆された。

そうなのか〜、面倒だけどプロポフォールを維持投与するように心がけるかな・・・・。

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