硬膜外麻酔の有無による腹腔鏡下結腸切除術の周術期成績を比較する前向き観察研究:神奈川横浜大腸癌研究会(KYCC)1806
・腹腔鏡下結腸切除術(LAC)後の鎮痛の有効性、安全性、効率について、硬膜外麻酔(EDA)の有無による十分な比較検討はなされていない。
・これは LAC を受けた患者を対象とした多施設共同前向き観察研究である。主要エンドポイントは、術後 1〜7 日目の平均視覚アナログ尺度(VAS)スコアとした。副次的エンドポイントは、VAS 最高値、合併症発生率、初回歩行までの日数および疲労感、入院期間、手術開始までの期間とした。
・マッチング後、EDA 群(E 群、n=48)と EDA なし群(O 群、n=48)を比較した。平均 VAS は群間で有意差はなかった(28.7 vs. 30.1, p=0.288)。副次的エンドポイントの評価では、VAS の最高値に群間で有意差はなかった。実際、VAS は POD 2 においてのみ E 群で低かった。合併症の発生率に差はなく、術後初回放屁までの期間は E 群で短く、術後の入院期間は同程度であった。手術までの時間は O 群で短かった。
・これらの結果から、EDA を用いない LAC は実現可能な選択肢であるが、より安定した鎮痛を行うために補助的手段を早期から定期的に使用することが必要であることが示唆される。
・これは LAC を受けた患者を対象とした多施設共同前向き観察研究である。主要エンドポイントは、術後 1〜7 日目の平均視覚アナログ尺度(VAS)スコアとした。副次的エンドポイントは、VAS 最高値、合併症発生率、初回歩行までの日数および疲労感、入院期間、手術開始までの期間とした。
・マッチング後、EDA 群(E 群、n=48)と EDA なし群(O 群、n=48)を比較した。平均 VAS は群間で有意差はなかった(28.7 vs. 30.1, p=0.288)。副次的エンドポイントの評価では、VAS の最高値に群間で有意差はなかった。実際、VAS は POD 2 においてのみ E 群で低かった。合併症の発生率に差はなく、術後初回放屁までの期間は E 群で短く、術後の入院期間は同程度であった。手術までの時間は O 群で短かった。
・これらの結果から、EDA を用いない LAC は実現可能な選択肢であるが、より安定した鎮痛を行うために補助的手段を早期から定期的に使用することが必要であることが示唆される。
ひこ
腹腔鏡下結腸切除は、開腹に比べれば低侵襲だから、硬膜外麻酔までは必要ないかもな。硬膜外をやる機会が減って腕が落ちちゃうかも・・・。
【出典】
Prospective observational study comparing the perioperative outcomes of laparoscopic colectomy with or without epidural anesthesia: the Kanagawa Yokohama Colorectal Cancer Study Group (KYCC) 1806
Surg Today. 2024 May 4.
Prospective observational study comparing the perioperative outcomes of laparoscopic colectomy with or without epidural anesthesia: the Kanagawa Yokohama Colorectal Cancer Study Group (KYCC) 1806
Surg Today. 2024 May 4.
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