非心臓手術患者におけるセボフルランまたはプロポフォール麻酔後の術後肝障害:後ろ向きコホート研究
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・2010 年 1 月から 2022 年 9 月までに、当センターでセボフルランまたはプロポフォールを用いて 3 時間以上の全身麻酔を受けた成人の外科手術患者を後ろ向きに検討し、1 対 1 の傾向スコアマッチングの後、術後肝障害の発生率を 2 群間で比較した。
・58,300 例の検討のうち、44,345 例が解析の対象となった。傾向スコアマッチングの結果、7767 例が各群に組み入れられた。術後肝障害の発生率はセボフルラン群で 1.4% であり、プロポフォール群(1.6%;p=0.432)と同程度であった。術後のアラニンアミノトランスフェラーゼ上昇の重症度を比較すると、境界域および軽度の上昇の発生率はセボフルラン群で高かったが、中等度および重度の上昇の発生率に差はなかった。
・結論として、3 時間以上のセボフルラン麻酔は、プロポフォール麻酔と比較して、臨床的に重大な術後肝障害の高い発生率とは関連しなかった。
ひこ
セボフルランによる全身麻酔後の肝障害の発生率は、プロポフォールによる全身麻酔と同程度であると。
【出典】
Postoperative liver injury after sevoflurane or propofol anesthesia in patients undergoing non-cardiac surgery: a retrospective cohort study
Sci Rep. 2024 May 16;14(1):11178.
Postoperative liver injury after sevoflurane or propofol anesthesia in patients undergoing non-cardiac surgery: a retrospective cohort study
Sci Rep. 2024 May 16;14(1):11178.
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