■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2024/05/20
【問題1】(代謝・内分泌) 低血糖の治療に際し経口摂取も血管確保も困難な場合には何をどう投与するか? | 1) 経胃管的ペットシュガー 3) デカドロン筋注 5) グルカゴン筋注 | 2) ハイドロコルチゾン筋注 4) ブドウ糖筋注 |
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[解説] 低血糖性昏睡の場合の治療は、(1)50%ブドウ糖液50ml静注→血糖値を100mg/dl上昇させる。ブドウ投与のための血管確保に手間取る場合には、グルカゴン1単位(約1mg)を筋注→10分以内に血糖は上昇する。 (2)ついで血糖値150〜200mg/dlを目標に10%ブドウ糖液点滴. (3)1時間経っても意識が改善しない場合には脳浮腫を考え、ハイドロコーチゾン100mg静注 (4)さらに1時間後も覚醒しなければ、デキサメサゾン10mg静注/6時間毎投与.グリセオール500ml/2時間/8時間毎投与.(この段階では脳専門医にコンサルトする。)
[正解] 5 [出典] クリティカル記憶術2P71
【問題2】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (b_____) (h______) : 息こらえ (2) (f___) (r_________) : 流量抵抗/血流抵抗 (3) (r_________) (t___) : 強化チューブ/補強チューブ (4) (p____________) (p_____) : 周術期 (5) (___________n) : 仮死/窒息 |
[解答]
(1)breath holding | (2)flow resistance |
(3)reinforced tube | (4)perioperative period |
(5)asphyxiation |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題3】(全身麻酔) 挿管困難の可能性を示唆する所見はどれか. | ア:Mallampati(マランパチー)分類:クラス I イ:上下門歯間の距離:2 cm ウ:甲状軟骨と頤(内側端)の距離:4 cm エ:体重:100 kg オ:下顎の前方への可動性:1 cm |
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[解説] (ア):(誤)クラス III/IV は要注意
(イ):(正)2.7 cm 以下は開口障害あり
(ウ):(正)6 cm 以下は下顎が小さいと判断する.
(エ):(正)体重 100 kg 以上,短頸,発達した頸部筋は要注意.いびき,睡眠時無呼吸発作に注意.
(オ):(誤)0.5 cm 以下のとき下顎の可動性不良と判断する.
[正解] (イ)、(ウ)、(エ) [出典] Super Hospital 麻酔科
【問題4】(周術期の循環管理) イソプロテレノールについて正しい記述はどれか。 | ア:純粋なβ刺激作用を持つ。 イ:体血管抵抗を低下させる。 ウ:気管支拡張作用を持つ。 エ:平均血圧は上昇する。 |
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[解説] イソプロテレノールは純粋な合成β受容体刺激薬である。心拍出量は増加するが、血管拡張のため平均血圧は低下する。主としてCOMTにより分解される。気管支拡張作用をもつ。ヒスタミン遊離を抑制する。
[正解] (ア)、(イ)、(ウ) [出典] 麻酔科クリニカル問題集
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