■ 臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題 ■ 2024/05/23
【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (u____________) (a_______) : 非代償性アシドーシス (2) (r_______________) : 放射線免疫定量/ラジオイムノアッセイ (3) (m______) (e_____) : 医の倫理/生命倫理 (4) (a______) (s_______) : 水溶液 (5) (r________) (n_________) : 根性神経障害/根性ニューロパチー |
[解答]
(1)uncompensated acidosis | (2)radioimmunoassay |
(3)medical ethics | (4)aqueous solution |
(5)radicular neuropathy |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題2】(自律神経) 自律神経系について正しいのはどれか? | ア:ドパミンは、3μg/kg/min以下ではドパミン受容体への作用が中心となる。 イ:β2遮断薬はグリコーゲン分解を促進する。 ウ:フェントラミンは、選択的α1遮断薬である。 エ:自律神経系が正常なら、仰臥位から坐位になると拡張期圧が10mmHg増加する。 オ:β1遮断薬は脂肪分解を阻害する。 |
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[解説] ア:○:ドパミンは、3μg/kg/min以下ではドーパミン受容体への作用が中心、3〜10μg/kg/minではβ受容体への作用が中心、10μg/kg/min以上ではα作用が中心となる。
イ:×:β2刺激薬は、糖新生、グリコーゲン分解を促進する。
ウ:×:フェントラミンは、非選択的α遮断薬である。
エ:○:自律神経系が正常なら、仰臥位から坐位になると、心拍数が15bpm増加し、拡張期圧も10mmHg増加する。
オ:○:β1受容体の刺激で、脂肪細胞は脂肪分解を促進されるので、β1遮断薬は脂肪分解を阻害する。
[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p1-7
【問題3】(肝疾患患者への注意) 酵素誘導について正しい記述はどれか。 | ア:酵素誘導は非特異的であり、交叉耐性が起こる。 イ:バルビツレートは酵素誘導を起こす。 ウ:フェニトインは酵素誘導を起こす。 エ:酵素の量も活性も増加する。 |
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[解説] 酵素誘導を起こす薬物は、脂溶性が高く、誘導するチトクロームP−450で代謝される薬物である。アルコールによっても酵素誘導が起こる。酵素誘導によりジアゼパムといった薬物の代謝が早まったり、揮発性麻酔薬の代謝も多くなる。
[正解] (全て) [出典] 麻酔科クリニカル問題集
【問題4】(頭頚部手術の麻酔) 球後ブロックで起こりうるものはどれか。 | ア:球後出血 ウ:局所麻酔薬中毒 | イ:眼球心臓反射 エ:呼吸停止 |
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[解説] 球後ブロック施行時に、眼球心臓反射が起こることがある。いったんブロックされれば、眼球操作による眼球心臓反射をある程度予防する。視神経鞘はクモ膜下腔と通じているので、局所麻酔薬が視神経鞘内に注入されると、意識障害、呼吸停止を起こす可能性がある局所麻酔薬の動脈内注入により、内頚動脈から逆行性に脳に達し、局所麻酔薬中毒が起こる可能性がある。
[正解] (全て) [出典] 麻酔科クリニカル問題集
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