気道管理が困難と予想される成人患者における高弯曲 vs.マッキントッシュのビデオ喉頭鏡検査:無作為化比較試験

C-MAC3.png・気道確保が困難と予想される患者において、ビデオ喉頭鏡のブレード形状(高弯曲型かマッキントッシュ型か)が声門視野、成功率、気管挿管時間に影響するかどうかは定かではない。著者らは、気道確保が困難と予想される患者において、高弯曲型ビデオ喉頭鏡のブレードを使用した方が、マッキントッシュ型ビデオ喉頭鏡のブレードを使用した場合よりも、より高い割合で声門開口部を確認できるという仮説を立てた。

待機的耳鼻咽喉科手術または顎顔面口腔外科手術を受ける予定の成人患者で、気道困難が予想される患者を対象に、非盲検、患者盲検、無作為化対照試験を実施した。全気道確保者はコンサルタント麻酔科医であった。患者は、高弯曲(C-MAC D-BLADE?)またはマッキントッシュビデオ喉頭鏡ブレード(C-MAC?)による気管挿管に無作為に割り付けられた。主要評価項目は声門開口率であった。初回成功率は重要な副次評価項目とした。

・待機的頭頸部手術が予定されている成人 2540 人を対象に適格性を評価し、気管挿管を受ける気道困難が予想される患者 182 人を組み入れた。中央値(IQR[範囲])で示された声門開口部の可視化率は、高弯曲ビデオ喉頭鏡ブレードで 89(69-99[0-100])%、マッキントッシュビデオ喉頭鏡ブレードで 54(9-90[0-100])% であった(p<0.001)。第一選択の高弯曲ビデオ喉頭鏡は 1 例で失敗し、マッキントッシュのビデオ喉頭鏡は 12 例で失敗した(13%、p=0.002)。初回成功率は、高弯曲ビデオ喉頭鏡ブレードで 97%、マッキントッシュビデオ喉頭鏡ブレードで 67% であった(p<0.001)。

気道確保が困難な患者において、経験豊富な麻酔科医が使用した場合、声門視野および初回成功率は、マッキントッシュ型ビデオ喉頭鏡ブレードと比較して、高弯曲ビデオ喉頭鏡ブレードの方が優れていた。

McGRATH でいえば、通常ブレードか、X ブレードを使うかであるが、やはり C-MAC では、D ブレードを使った方が、声門視野および初回成功率は有利だ。

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