セボフルラン麻酔中のエスケタミンの持続注入が BIS 指数に及ぼす影響:無作為化比較試験
・研究の目的はセボフルラン麻酔中のバイスペクトラル指数(BIS)に対する、用量の異なるエスケタミンの持続注入の効果を調査し、定量化することであった。
・待機的腹腔鏡下腎手術の予定患者 120 名を無作為に 3 群に分けた。安定した麻酔と手術状況のもとで、患者に試験薬の持続注入を開始した: 0.125mg/kg/h のエスケタミン(E1 群)、0.25mg/kg/h のエスケタミン(E2 群)、および同量の生食(C 群)。主要評価項目は、薬物注入 15 分後(T15)、30 分後(T30)、4 5分後(T45)、60 分後(T60)の BIS 値の変化であった。副次評価項目は、T0 から T60 までの 95% スペクトルエッジ周波数(SEF95)、筋電図(EMG)、心拍数(HR)、平均動脈圧(MAP)であった。さらに、術後疼痛、術後回復、周術期の有害事象を評価した。
・C 群と比較して、E1 群は T30-T60 で、E2 群は T15-T60 で有意な BIS 上昇を示した(P<0.001)。E1 群と比較して、E2 群は T15-T60 において、より有意な BIS 上昇を示した(P<0.001)。BIS および SEF95 の曲線下面積(AUC)は、C 群および E1 群よりも E2 群で有意に高かった(P<0.05)。3 群のいずれにおいても BIS 値は SEF95 と有意な相関を示した(P<0.001)。EMG、HR、MAPの AUC には 3 群間で有意差は認められなかった。術中のレミフェンタニル消費量および術後の動作時疼痛 NRS は、C 群および E1 群と比較して E2 群で有意に減少した(P<0.05)。
・0.125 および 0.25mg/kg/h のエスケタミンの持続注入は、セボフルラン麻酔中の BIS 値を上昇させ、注入時間の延長とともに BIS 値は徐々に安定した。
・待機的腹腔鏡下腎手術の予定患者 120 名を無作為に 3 群に分けた。安定した麻酔と手術状況のもとで、患者に試験薬の持続注入を開始した: 0.125mg/kg/h のエスケタミン(E1 群)、0.25mg/kg/h のエスケタミン(E2 群)、および同量の生食(C 群)。主要評価項目は、薬物注入 15 分後(T15)、30 分後(T30)、4 5分後(T45)、60 分後(T60)の BIS 値の変化であった。副次評価項目は、T0 から T60 までの 95% スペクトルエッジ周波数(SEF95)、筋電図(EMG)、心拍数(HR)、平均動脈圧(MAP)であった。さらに、術後疼痛、術後回復、周術期の有害事象を評価した。
・C 群と比較して、E1 群は T30-T60 で、E2 群は T15-T60 で有意な BIS 上昇を示した(P<0.001)。E1 群と比較して、E2 群は T15-T60 において、より有意な BIS 上昇を示した(P<0.001)。BIS および SEF95 の曲線下面積(AUC)は、C 群および E1 群よりも E2 群で有意に高かった(P<0.05)。3 群のいずれにおいても BIS 値は SEF95 と有意な相関を示した(P<0.001)。EMG、HR、MAPの AUC には 3 群間で有意差は認められなかった。術中のレミフェンタニル消費量および術後の動作時疼痛 NRS は、C 群および E1 群と比較して E2 群で有意に減少した(P<0.05)。
・0.125 および 0.25mg/kg/h のエスケタミンの持続注入は、セボフルラン麻酔中の BIS 値を上昇させ、注入時間の延長とともに BIS 値は徐々に安定した。
ひこ
エスケタミンを投与すると、BIS は上昇する。
【出典】
Effect of Continuous Infusion of Different Doses of Esketamine on the Bispectral Index During Sevoflurane Anesthesia: A Randomized Controlled Trial
Drug Des Devel Ther. 2024 May 23:18:1727-1741.
Effect of Continuous Infusion of Different Doses of Esketamine on the Bispectral Index During Sevoflurane Anesthesia: A Randomized Controlled Trial
Drug Des Devel Ther. 2024 May 23:18:1727-1741.
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