血液型と非心臓手術後の心筋傷害との関連:後ろ向きコホート研究

血液型3.png・血液型は冠動脈疾患における潜在的な遺伝的要素である。それにもかかわらず、異なる ABO 血液型と非心臓手術後の心筋傷害(MINS)との関係はあまり理解されていない。本研究では、ABO 血液型が MINS に影響を及ぼす可能性のある因子であるかどうかを検証した。

・本後ろ向きコホート研究は、大学付属の 3 次病院で 2019 年から 2020 年にかけて、待機的非心臓手術を受け、術後 1 日目と 2 日目にトロポニン検査を義務付けられた患者 1201 人を対象とした。主要評価項目は、ABO 血液型と MINS との関連で、単変量および多変量ロジスティック回帰分析を用いて評価した。血液型と MINS の間の直接効果および間接効果を調査するためにパス解析を用いた。

MINS 発症率(102/1201、8.5%)は、非 B 型患者よりも血液型 B 型患者で高かった[血液型 B:44/400(11.0%) vs 非 B:58/801(7.2%);補正オッズ比=1.57(1.03-2.38);p=0.036]。交絡因子モデルでは、術前の高血圧と冠動脈疾患の病歴が MINS リスクと関連していた[それぞれ 調整オッズ比:2.00(1.30-3.06)、p=0.002;2.81(1.71-4.61)、p<0.001]。パス解析では、血液型と MINS の間に、高血圧、糖尿病、冠動脈疾患を媒介する役割は認められなかった。

・したがって、血液型 B は MINS の高いリスクのと関連している。この関連性の潜在的な媒介因子について調査する必要がある。

血液型 B 型は、他の血液型よりも、非心臓手術後の心筋障害のリスクが高いと。性格占いとかは全く信用していないが、これは、統計的な結果だから信用してもよさそうだ。

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